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一緒に遊んで勉強、「日韓葛藤」はない

    △写真=ソウル市恩平区善正高校に在学中の日韓の学生が互いに手を取り合って、両国関係の改善を力強く叫んでいる。 [キム・ジェフン記者]

    「私たちが先に韓国文化を愛そうと努力すれば、韓国人たちも日本文化を理解しようとしてくれるのではないか」(3年6組カンナさん)

    「先入観を持っていたのは、私たちだったのではないかと反問する。母国語が違うだけで私達と変わらない友だちだから」(2年4組イ・ヒョクチェさん)

    24日午前、ソウル恩平区善正高校で会った日韓の高校生たちに「国境の壁」は無意味に見えた。「大人になったら二国間に溜まった誤解と偏見を減らす役割をしたい」日韓関係の改善を望む両国の学生の声が響いた。

    善正高校はソウル市内の高校の中で最も多くの日本人学生が通う私立学校だ。1450人以上の学生のうち75人が日本国籍を持っている。 1クラス4~5人の日本人学生が韓国の学生と毎日肩を並べて日常を過ごす。

    日本人のカンナさん(18)もその一人だ。「近くて遠い国」である韓国を知りたいと留学してから、いつのまにか7年。韓国の学生に劣らず韓国語が流暢な彼女は「個人と個人のコミュニケーションに国境はそれほど重要ではないと感じている」と述べた。そんなカンナさんの目標は、「政治・外交学を専攻して、国家間の関係改善に寄与できる人材になること」だ。韓国を愛しているが、日韓関係は容易でない現実を見ながら、このような夢を持つようになった。

    善正高校では、毎年9月に「オウリムハンマダン」という祝祭を開く。日本人学生が滞在している善正高校の学生寮を一日開放して「沖縄伝統太鼓」などの公演を行う。日韓の学生がお互いの文化を理解しようという趣旨だ。日本人学生が夏休みの間に手作りの伝統料理を作って韓国の学生に披露したりもする。彼らも韓国の地を踏む前に先入観がなかったわけではない。 3年生のマサクニさん(18)は「母国のマスコミを通じて日韓葛藤の様相に接しながら、韓国に否定的な印象がなかったと言えば嘘になる」と言った。しかし、数年間の韓国生活を経て直接経験した現実は違っていた。

    異邦人を包み込もうとする韓国の学生の友情は厚く、排除と差別もなかった。彼は「日本の学校現場で容易に経験することになる、いじめが韓国にはない。ここでは『みんなが友だち』であるようでいい」と述べた。善正高校の教師パク・ウンファ氏は「大人より学生が、むしろ『開かれた心』を持っているようだ」と話した。

    マサキさん(16)は善正高校1年12組の副班長だ。先生の勧めと韓国の友人の支持により選出され、クラスをリードしている。初めて韓国の地を踏んだ時は「韓国の大人は日本人に対して否定的な感情を抱いている」という恐怖があった。しかし、経験した現実は違っていたという。

    「地下鉄で日本語の本を読んでいた。隣にいた高齢の男性が『日本の本だな。私も読める。これは、このような言葉だろ?』と関心を持ってくれ、励ましくれた。一般の人々はそうではないのにマスコミが日韓関係の悪化を煽っているようだ」

    韓国の学生イム・イェウンさん(17)は、「人見知りが激しく、初めは日本人学生に自分から近づくことができなかったが、先に近付いてきてくれたのは、彼らだった」とした。善正高校のカン・ビョンヒ教頭は「敏感な思春期に日韓の学生が偏見なしに仲良くする環境を造成することが今後の日韓関係改善のためにも重要だと思う」とし「善正高校が日韓学生間の交流の場として、両国の関係改善の尖兵の役割ができたら」と語った。
  • 毎日経済 キム・シギュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-06-25 04:01:04