記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > FOCUS

韓国経済が「四面楚歌」に陥る…外国投機資本や海外金市場不安など4つの悪材料

    韓国の経済が「四面楚歌」に陥った。実体経済は成長動力を失いつつ経済成長率は2012年以後、4年目で2%台の沼から抜け出せない状況だ。実体経済に資金を供給する血管の役割を果たす金融市場の不安も大きくなっている。外国の投機資本の大企業攻撃も本格化している。ギリシャの「国家不渡り」事態と中国の金融市場の不安で、対外不確実性も高まっている。4つの悪材料、すなわち「クワッドラップル(quadruple)津波」が同時多発的に韓国の経済を襲っているが、これに対処する韓国政府と政界のリーダーシップは発揮されていない。

    日本の「失われた20年」が再現されるという懸念が広がっているのもこのためだ。韓国銀行は9日、韓国の経済の今年の国内総生産(GDP)成長率をこれまでの3.1%から2.8%に下げることを主な内容とした「2015年下半期の経済見通し」を出した。マーズ事態と干ばつ、輸出不振などで、韓国の経済を支える消費・投資・輸出が第2四半期に一斉に減少したことによるものだ。政府は成長率3%を死守するために、補正予算の編成と金利の引き下げなどの方案を出したが、成果は微々たるものと評価される。

    韓国銀行は「マーズ事態、政府の補正予算執行に関連した不確実性は非常に高い状況」だと明らかにし、2.8%の成長率も不安だとにらんだ。この日の株式市場は、開場してすぐにコスピが心理的阻止線の2000ラインを突破し下がりつつ、一時は「パニック」状態に陥った。金融委員会は緊急に「最近の韓国株式市場の状況に対する判断」という資料を出した。これで「ギリシャと債権団の間で進行中の協議、中国政府の証券市場の浮揚意志などを見ると、相対的に低評価された韓国の株式市場はまだ投資魅力を持っていると判断される」とし、市場を落ち着かせようと持てる力を絞り出した。結局、コスピは5営業日ぶりに0.58%上昇したままで取引を終えた。

    • < 下方修正が続く韓銀の今年の成長展望 >

    しかし、市場の恐怖心は沈まなかった。外国人投資家がこの日に3500億ウォン分の株式を売りさばくなど、3日から1兆ウォンを超える「売り越し行進」が続いている。

    この渦中に、外国投機資本の韓国大企業への空襲は、まだ行く道の遠い韓国企業をさらに萎縮させている。先月3日、米国系ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが経営参加の目的を掲げてサムスン物産の株式7.12%を取得した。エリオットはサムスン物産の株式取得後に、第一毛織とサムスン物産合併は不当だとし、これに反対する世論戦を展開してサムスン物産を揺るがしている。エリオットは、サムスン物産の株式をそれぞれ7.2%と4.8%保有しているサムスンSDIとサムスン火災の株式を追加で買い入れ、サムスン物産に対する経営干渉を露骨にしている。財界は相次ぐヘッジファンドの株式取得によって、本業の企業経営をわきにおいたまま経営権防御に力を浪費している。

    海外経済の不確実性もますます大きくなっている。

    中国の株式市場が連日急落し、韓国経済を脅かしている。遠くヨーロッパではギリシャ事態がまだ進行中だ。米国の金利引き上げの時期が遅れることが予想されるだけに、国際金融市場は一寸先をも見通せない難しい不確実性に満ちている。韓国銀行も「中国の成長鈍化と日本の円安持続、ギリシャの債務交渉に伴う金融市場の不安が韓国経済の脅威要因となっている」と指摘した。
  • 毎日経済_ノ・ヨンウ記者/チョン・ビョンドゥク記者/ハン・ウラム記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-07-10 04:01:03