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人民元ショック…ウォンは3年10ヶ月ぶりに最低

中国、二日連続切り下げの影響 /アジアの金融市場揺動 

    △写真=二日にわたる中国人民元の切り下げで、アジア金融市場は大きな打撃を受けた。外換銀行本店状況室のスクリーンに下落したコスピと対ドルのウォンが表示されている。 [キム・ジェフン記者]

    12日午前10時15分(中国時間9時15分)。前日の中国・人民銀行が突然に人民元の平価を切り下げた影響がまだ冷めやらない東京とソウル株式市場に、再び人民銀行からの悪材料が飛び込んできた。二日間でなんと3.5%の人民元切り下げニュースに、株式・外国為替市場は同時にパニックに陥った。韓国と日本はもちろん東南アジア市場まで、アジアの金融市場は午前中「聞いてくれるな投げ売り」が続いた。

    コスピ指数とコスダック指数は場中で一時1950と700線が崩れ、投資家らを茫然自失にさせた。場の後半、投げ売りが沈静化しつつ下げ幅を小さくしたが、投資家の不安は消えなかった。実際に「危険指数」と呼ばれるコスピ200変動指数は前日比で4.91%急騰した。前日までは2万1000を超えて楽観ムードだった東京株式市場もあっという間に凍り付き、2万線を脅かすレベルまで落ちた。この日、中国の上海総合指数は前日比で1.06%下げた3886.32で取引を終えた。中国人民銀行が追加で人民元を引き下げたが、景気回復に対する市場の懸念は消えないままに上海株式市場は取引を終えた。

    シンガポールドルは12日、一日前の11日に今年の経済成長率展望値を下方修正した政府発表まで重なって、一時はドル当たり1.40シンガポールドルまで為替レートが暴落した。これは最近5年ぶりの最低値だ。

    この日、東京株式市場では午前10時15分頃の人民銀行の発表で外国人売りが大量に入ってきて、中国事業を展開する上場企業やスマートフォン関連の部品を輸出する村田製作所のような企業が急落した。また、これまで中国観光客のおかげで大きな恩恵を受けていたラオックスのような企業も手ひどい打撃を受けた。国内の大規模輸出株も非常事態だ。人民元の価値が下がるとグローバル市場での、中国輸出業者の価格競争力が高くなる。世界市場のあちこちで中国と競争しなければならない韓国の製造業とサービス業としては負担になる状況だ。

    また人民元が切り下げされると、韓国のウォンなど新興国の通貨価値は落ち続ける危険がある。ウォンが弱気を見せると外国人投資家は為替差損をこうむる可能性があるために、ウォン表示での資産買い入れに否定的になるしかない。

    実際に外国人投資家は11日と12日、それぞれ877億ウォンと2997億ウォンの資金をコスピから抜いた。

    また中国の人民元切り下げは、アジア諸国の為替戦争への加担を触発することがあるという分析も提起されている。

    バークレイズ・キャピタルのアジア経済専門家レオン・ワイ・ホ(Leong Wai Ho)エコノミストは「人民銀行の措置は、アジア内の中国の主要交易国の中央銀行をして同じ道を行くように促すだろう」と分析した。チョン・ギョンパル外換先物研究員は、「ドル当たりウォンの値が1197ウォン水準まで低下した後に、ウォン安が緩和されると見ている」とし、「いったん人民元切り下げショックが落ち着けば、米国の金利引き上げ時期が遅れるかもしれないと明らかにしたスタンレー・フィッシャーFRB副議長の発言の影響で、再びドル安に転じるだろう」と予想した。
  • 毎日経済_東京=ファン・ヒョンギュ特派員/ソウル=チョン・ジソン記者/ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-08-12 17:48:00