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漫画を描く弁護士、ハ・チャンオ弁護士
- 彼から二枚の名刺を受け取った。一つは、弁護士の名刺だ。法務法人ガムウ（Gamwoo）のパートナー弁護士という役職が書かれている。他の一つは、漫画家の名刺だ。名刺の中に直接書かれたキャラクターたちが可愛く集まっている。似合わない二枚の名刺を重ねて、初めて一人が見える。主人公はイ・ヨンウク弁護士（44・司法研修院44期）だ。彼は漫画を描く弁護士だ。弁護士協会新聞に、2006年から4コマ漫画「弁護士25時」を連載して、今年で10年目だ。
「当時、大韓弁護士協会の広報理事だったハ・チャンオ弁護士協会会長が弁護士協会新聞に漫画を描いてはどうかと勧めてきました。ちょうど2年目の弁護士だった私を素材として描くことを負担に感じましたが、何度も言われて始めることになりました」
彼の瑞草洞（ソチョドン）のオフィスは普通の弁護士の空間とは異なっている。デスクの一方には、液晶画面にタブレットペンを当てて直接描くことができる特殊な機器が置かれていて、壁にはアイドルグループの写真が貼られている。イ弁護士は、「著作権法・エンタテインメント法分野を多く扱っているため、顧客の中にアイドルの企画会社がいる。顔と名前を覚える必要があるため貼っておいた」と笑った。彼は「毎週木曜日の夜が締め切りだ。オフィスで夜明けまで原稿を描いている。難しいが、好感を持ってくれる読者がいるから面白い」と話した。初めて会った法曹界の人から、漫画を読んでいるという話も聞く。
彼にとって漫画は切っても切れない運命だ。法学科に入学したものの、司法試験には関心がなかった。彼は「法学科の部屋の代わりに、漫画サークルの部屋ばかりを訪れた」という。自家製の4分短編アニメーションでソウル国際漫画アニメーションフェスティバル（SICAF）で短編賞と脚本賞を受賞した。卒業後、アニメーション制作会社と広告会社などで働いて、1998年から晩学受験生になったが、彼の寄り道は続いた。彼は「受験生漫画家」として名前を知らせた。イ弁護士は、「1999年、新林洞（シンチョンドン）考試村にいたときにも漫画をどうしても描きたくて、受験生の生活を漫画に描いて、後先考えずに新聞社（法律ジャーナル）に持ち込みをして連載を始めることになった」と言った。彼は、「家族が望んでいる勉強ではなく、他のことをしていると言われることを恐れて『イ・ソンウク』という仮名で連載した」と述べた。
彼の漫画への愛は、弁護士の仕事へも続いた。芸術分野でよく争点となる著作権法に興味を覚えて、司法研修院でもその科目を選択し、修士・博士号も著作権法に関連する論文で取得した。イ弁護士は、「不当契約で著作権を認められない場合をはじめ、作家として切ない事例が多かった」とした。
彼は漫画で弁論をしたりもした。イ弁護士は、「2011年に引き受けた事件が事実関係が非常に複雑で、口先だけで説明するには限界があった。だから、100カットほどの漫画で作り、プレゼンテーションのように弁論をした」と説明した。結果は勝訴だった。その後も数回の漫画弁論をした。
彼は数年前から、民法、刑法、憲法の主要な判例を漫画にまとめて本に出す作業を続けている。『マンガで学ぶ民法判例140』（パクムンガク）は実兄であるイ・ヨンチャンソウル高等法院判事と一緒に出した。イ弁護士は、業務が多く、小学校5年生の娘に会う時間もないと愚痴を言いながらも、「他のこと」にばかり目を向け続けていた。彼は「アメリカの弁護士試験を準備中」とし「韓国の良いコンテンツを正しく輸出するためには、著作権に特化した専門家が必要だ」と強調した。
彼は漫画家としての目標について「ピーナッツ（Peanuts - チャーリー・ブラウンとスヌーピーが登場するアメリカの漫画）やディルバート（Dilbert）のように単純な図に人生の醍醐味と重量が込められた漫画、そして長く長く残る作品を描きたい」と話した。
弁護士協会新聞に10年間漫画を連載し、イ弁護士についたニックネームは「法曹界のコバウ」だ。時事漫画家のキム・ソンファン（金星煥）画伯が50年間描いた漫画『コバウおじさん』から取ったもの。ニックネームに値するようになるためには、40年以上は連載しなければならないと意地悪な質問を投げた。「漫画を描く弁護士が私以外にはいないため、後継者が出るまでは身動きせずに描かなければいけないようです。ハハ」 - 毎日経済 ホン・ソンユン記者 / 写真＝イ・チュンウ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-10-21 19:57:40
