記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > 総合

[モノの哲学] スピーカー-良く聞く耳は心臓に似ている

    「スピーカー(speaker)」は音を増幅させ、外部に聞かせるボックスだ。物理的に説明するならば、電気信号状態に録音され保存された音を再び音に変えて増幅させる。「増幅」機能により英語では「拡声器(loudspeaker)」と同義語で使用されたりもする。

    もちろん電気信号を音に変換させることはスピーカー単独では出来ない。スピーカーにおいて音を出す水準の電気信号変換の制御は「アンプ」といった音響制御装置の役目だ。この制御器によって行われる電気信号変換をしっかり聞くことができるように聴覚映像として増幅させる役割がスピーカーとすることがより正確だろう。

    スピーカーの典型的な形態は左右対称方ボックスだ。左側と右側から音が出る。音が「出る」という観点から見ればボックスを「口」と呼ぶことが出来るかもしれない。「スピーカー」という名前自体がすでに「話す(speak)口」という意味を含んでいるではないか。しかし、物理的原理としてはスピーカーは「話す口」である前に「良く聞く耳」とするのが妥当だ。

    スピーカーが外に向かって音をしっかり「話す」ためには、再び音に復元する電気信号の繊細な振動(電波-音波)をしっかり聞くことができなければならない。スピーカーの左側右側はバランスの取れた音を出すのではなく、互いに違う位相で変換された音の差を区別して違って「聞かせる」ために存在する。良いスピーカーは録音状況と条件の差を細かに鑑識し、低い音と高い音、暖かな音と冷たい音、鈍い音と鋭い音、柔らかな音に対してそれぞれ違ったトーンで別の方式で音を復元する。

    低音専用スピーカーと呼ばれる「ウーファー」注目しよう。30~400ヘルツ程度の低音域を再生するウーファーがスピーカーに内蔵されているかによって音の質が大きく変わる。ウーファーが内臓されていない場合、スピーカーは高い音域帯、つまり表面の音だけを聞かせるためだ。低い音、消された音、良く聞こえない音を聞き復元させることが出来るかが良いスピーカーの鍵と言うことが出来るだろう。

    音の差を感知し、消された音をしっかり聞く能力を持つ良いスピーカーは「口」である前に、良く聞く「耳」だ。その耳は繊細にドキドキ波打ち、熱くバクバクと走る心臓と似ている。
  • 毎日経済_ハム・ドンフン文学評論家 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-12-04 16:11:44