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海底5000メートルの鉱物資源開発の道が開かれる

韓国政府、マンガン団塊の大量採集を世界で初めて成功…2030年には年2兆ウォンの輸入代替効果 

    政府が国内技術で深海底5000メートル表面の鉱物資源を採集できるシステムを開発して実証試験に成功した。天然資源が少ない韓国が海洋鉱物を直接掘り出して活用するために、20年間で政府予算1500億ウォンが投入された「海洋のNASA」事業だ。韓国が独占探査権を保有している北東太平洋のCC地域の海底などで商業生産が本格化すれば、2030年ごろに年間2兆ウォン以上の鉱物資源の輸入代替効果が発生すると予想される。

    海洋水産部(長官キム・ヨンソク)は、深海底で採集されたマンガン団塊をパイプを利用して水面上の採鉱船に移送するためのシステム(陽光システム)を開発して海上での実証試験に成功したと18日、明らかにした。

    水深5000メートル内外の海底表面にあるマンガン団塊は、ハイテク産業の基礎素材として活用されるニッケル、コバルト、銅などの戦略金属を含有しており、海底の黒い富鉱体と呼ばれる。小さな採集船などでマンガン団塊の一部を採集してきたことはあるが、商用化が可能なように大量採掘システムを実装したのは、世界的にも今回が初めてだ。

    ヨン・ヨンジン海洋水産部海洋政策室長は「深海底鉱物資源開発事業を始めてから20年余りぶりに事業商用化のための採鉱コア技術を保有することになった」とし、「今回の技術開発を土台に韓国が独占探査権を持つ北東太平洋のCC、フィジーの排他的経済水域(EEZ)などで海洋鉱物資源の採取を積極的に推進する」と述べた。

    政府は2002年に国際海底機構(ISA)で確保したハワイ東南2000キロメートルのクラリ​​オン・クリッパートン(CC・Clarion-Clipperton)海域の独占探査鉱区(7万5000平方キロメートル)内でマンガン団塊探査と商用化基盤技術開発​​を進めてきた。太平洋CC海域独占探査鉱区は韓国が世界で7番目に確保した鉱区で、マンガン団塊約5億6000万トンが賦存しているものと把握される。年間300万トンずつ100年以上採鉱することができる量だ。

    政府は公海の海底商業生産を準備しながらEEZ内の鉱物資源採取に突入するなど、独占鉱区を増やし続けていく方針だ。

    トンガとフィジーのEEZ内独占鉱区(それぞれ2万4000平方キロメートル、3000平方キロメートル)を含め、政府は韓国の国土面積(約10万㎢)の1.12倍に達する鉱区、合計で11.2万平方キロメートルを確保した状態だ。また、西太平洋マゼラン海域で鉱区を今年中に追加で確保するために交渉を進めている。

    問題は経済性だ。海洋水産部関係者は、「陸上鉱物資源不足が深刻化しており、2023年ごろには陸上資源よりも深海底鉱物資源を活用した技術が経済性を備えるというのが国際的な市場分析の結果」とし、「政府の予算が投入された国内の固有技術であるだけに国内企業に優先技術移転を推進する」と述べた。
  • 毎日経済 イ・スンユン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-01-18 17:36:16