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[コラム] 政治家の最初の資格条件は厚かましさ?

  • 選挙のシーズンではあるようです。政治に関心のない知人との飲み会でも政治の話が出てくるからです。

    その場に一緒にいた人の中には「人物がいない」という政党の基準に非常に適した資格を持った人も数人いました。自然に「君はなぜ政治をしないのか」と、このような質問も出てきます。

    返された答えは非常に単純でした。

    「私は面の皮が厚くないから。私は政治をしないのではなく、できないのだ」

    多分、彼には人には知られていない恥ずかしいエピソードがあるのかもしれません。だとすれば、本人がそのことを忘れて指導者として立ち上がる意欲が出ない、とても政治に足を踏み入れることができないという意味になるでしょう。

    今日、韓国の政治家の中で恥部や愚かな行跡がなく、昔の言動と矛盾するところのない政治家が果たして何人いるでしょうか。薄い面の皮で恥部を十分に隠すことのできる政治家が何人になるでしょうか。

    もしかしたら、政治家の最初の資格要件は厚い面の皮、いくら恥ずかしい境遇に置かれても、決して顔が赤くならない、厚かましさであるかもしれません。

    だからと言って、政治家を非難する意図があるのではありません。心の中に時折貪欲な考えを抱いたり、おいしい料理とベッドを楽しむからといって、国民に奉仕して富強な国にしようとする雄志を抱く資格がないと断定することはできないからです。過去の行跡をたどると傷だらけであっても、他人のために犠牲になる人生を生きるという決意を嘲笑してはいけないからです。

    自分が不足していると自分で判断したとしても、率先して前に出ようとする厚かましさは決して批判する対象にはなりません。

    ただし、心配なのは、政治家としての行動が厚かましくてはいけないということです。票を得るために市場や駅の待合室を回って、魚屋で働く労働者の手を握ったとしても、いざ当選した後には薄情に手を振り払う厚い皮であれば、政治家ではなく謀利輩(不当の利益を図る輩)が似合います。

    このような厚かましさは、公約をいとも簡単に空約にしてしまうでしょう。

    韓国社会は、政治家がいろいろな種類の選挙で掲げた公約が守られないことに慣れてしまった状態です。三日坊主に慣れてしまい、公約が空約に変わっても受け入れるようです。

    おそらく、選挙が公約とは関係ないからかもしれません。所属している党、知縁、学縁、血縁、顔立ち、話術、公約とは距離が遠く、公約を守る人であるのかの判断に役立たない数多くの条件が、むしろ選挙に深く関わっているせいなのかもしれません。この場合、公約は有権者の票を買おうとする約束ではなく、ただ選挙のパンフレットを飾るフレーズに過ぎません。

    誰を選ぶべきなのか、適当な基準もなく投げる一票が、政治家の面の皮を厚くするのではないか。このような気がします。
  • O2CNI_Lim, Chul | 入力 2016-02-28 08:00:00