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[筆洞情談] カーレーサーのチェ・ヘミンの挑戦

    チェ・ヘミン選手(32)は、米国のプロの舞台で活躍している唯一の韓国人カーレーサーだ。彼は先週、韓国で記者懇談会を開き、世界的なカーレース大会 「インディ・ライツ」と 「インディ500」の順に挑戦するという抱負を明らかにした。

    パク・テファン、キム・ヨナ、ソン・ヨンジェなどは韓国人の視野を広げてくれたスターだ。水泳・フィギュアスケート・新体操などは、一時、痩せている西洋人や金の多い国で楽しむ運動としてだけ考えていた時があった。そのような偏見と認識の限界を超えて、彼らは頂点に立った。

    チェ・ヘミン選手の挑戦も似ている。国内カーレース選手は、アマチュア同好人を含めても1000人未満だ。プロ選手も15人ほどだ。チェ選手が挑戦しようとする 「インディ・カー・シリーズ」はF1と共に世界2大カーレースと呼ばれる。世界200カ国以上の国でテレビ中継される。アメリカンフットボールのチャンピオン決定戦スーパーボウルと経済効果も匹敵するが、韓国ではあまり知られていない。

    チェ選手は幼い頃、「車博士」として通っていた。自動車だけ見れば何年度何モデルかすぐ分かる神童だった。その才能に続いて、15歳で「カートレース」でカーレースにデビューした韓国1世代カーレーサーだ。 2007年には米国のプロの舞台に進出したが挑戦は難航した。カーレースには多くの費用がかかる。選手1人が出場しようとすると、レース用自動車を借りるほか、少なくともエンジニア7人程度でチームを構成しなければならない。一度出場するために1億2000万ウォン程度がかかり、シーズンを行おうとするなら16億ウォン程度が必要だ。チェ選手は、その費用を家族や周囲の知人の助けで充当して孤軍奮闘してきた。

    韓国のカーレース大会の歴史もつらい苦痛から出発した。全羅南道霊岩郡(ヨンアムグン)に国際カーレース場を建設し、2013年までの4年間、F1グランプリ大会を開催したが、膨大な赤字だけ残して大会の開催をあきらめなければならなかった。反転はそのような苦痛からようやく始まった。 2014年から「アジアスピードフェスティバル(AFOS)」という新しいカーレース大会を霊岩競技場で開催されているが、黒字というニュースだ。チェ・ヘミン選手にも先週、反転があった。英国系ワールドラグジュアリーグループとスポンサー契約を結んで財政的負担なしで試合に専念できるようになったのだ。新しいエンジンを搭載したチェ選手の善戦を期待してみる。
  • 毎日経済 チェ・ギョンソン論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-05-03 17:39:11