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[筆洞情談] 空飛ぶタクシー

    SF映画ではタクシーも飛び回る。自動車が空に舞い上がったのか、飛行機が小さく変身し素早くなったかどうかもはや分からない。現実を見ると、あれでもこれでもない。「空飛ぶタクシー」時代はドローンが開いている。

    「億航184」というドローンが乗客1人を乗せて、今年末に米国ラスベガスで試験運航に乗り出すという。中国億航スマート技術が作った旅客輸送用ドローンに、米国連邦航空局が試験運航を承認した結果だ。

    億航184は小型ヘリコプターのような姿だが、電気エネルギーで作動する。最大100キロまでの積載物を載せ、最高500メートルの上空を時速100キロで23分間飛ぶことができる。目的地を事前に入力すると、特別な操縦をする必要がなく、自動的に目的地に向かう。

    当初、軍事用で開発された「無人飛行体」ドローンはその後、配送、撮影などと多様な分野で外縁を拡大してきた。今では乗客を迎え入れるながら、「空飛ぶタクシー 」という新しい領域に入ることになった。

    億航184を世界初の有人自律飛行体と紹介しているが、それだけの独歩的なものではない。世界民間用ドローン市場を60%以上占めている中国メーカー「大疆創新科技有限公司(DJI)」もプロモーションビデオで有人ドローンを公開した事例がある。ドイツで2010年から開発された「Volocopter VC200」もある。人間のミスによるヘリコプター事故を防止する目的で開発されたこの飛行体は、2013年から遠隔飛行を開始した。今年3月、ドイツで飛行許可を取得して有人飛行テストも成功した。

    ドローンとヘリコプターだけが進化しているわけではない。自動車も今すぐにでも空に飛びあがる勢いだ。Googleのラリー・ペイジ(Larry Page)最高経営責任者が「Zee.Aero」というベンチャー企業への投資を通じて、「空を飛ぶ電気自動車」開発に挑戦中だという。一見小型飛行機のように見えるが、一般道路で走行が可能な自動車だ。垂直離着陸が可能なため、滑走路なしで飛び立つことができる。すでに1人乗り用「空飛ぶ自動車」を開発し、テスト中だという噂だ。

    「空飛ぶタクシー」時代には多くのことが変わる。トンネルを掘り、橋を作って道を広げる必要が減る。地上・地下駐車場は屋上に移る可能性が高い。ドローンが将来、タクシー運転手の仕事を奪うかも知れない。
  • 毎日経済 チェ・ギョンソン論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-06-18 09:10:46