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[コラム] 下手に寄付すると非難を浴びる

  • 新しく買った靴を愛犬が噛みちぎった。気が狂いおかしくなる出来事だ。
    しかし、これをチャンスと考える人もいるため、世の中のことは本当に分からない。
    完全な靴1足の値段が200ドル、そのうちの犬が噛みちぎった靴の片方がオークションサイトebayで378ドルで売れた。
    去る2013年10月のある日。
    出品者は噛みちぎられた靴をアーティスト犬公ジャックが細心に噛みちぎった芸術作品に例えた。
    その後、「販売収益は犬が芸術のために潰すものを交換するために使われる」と付け加えた。もちろん、自分自身がその金を受け取るという意味だが、このように遠まわしに言えば、素直さがさらに輝かないだろうか。
    最終的に面白い説明がインターネット上で話題になり、価格が高騰したが、出品者は「高価格で落札されるため、売上高の相当分を動物救援団体に寄付する」とし、入札者の支持を受けた。

    新しい靴1足を購入する金なら満足したはずなのに、余りにも分に過ぎるとし、残りを寄付するとは、出品者の心遣いに自然に頭が下がる。

    寄付はやり取りする人だけでなく、横で見ている人にも温かい情を分けてくれるようだ。しかし、寄付も下手にすると、非難を浴びる。 2014年初め、韓国で宗教にはまり10億ウォンを超える金を宗教団体に寄付をし、妻に離婚された夫もいる。

    最近では、ビル・ゲイツがボリビア政府から恨みを買った。
    ビル・ゲイツは慈善団体「ハイパーインターナショナル」と手を取り、サハラ砂漠以南のアフリカやボリビアなどの20カ国の発展途上国に、鶏10万羽を寄付すると明らかにした。アフリカなどの地の貧困層が鶏を育てると、卵を無料で(?)食べられて、育てた鶏を売って貧困から脱しろという趣旨だ。
    このような寄付対象にボリビアを含むとボリビア政府は、「帝国(米国)にいる人は、未だに私たちを乞食として見ている」と不快感を表わした。

    ボリビア農村開発部長官は、「ビル・ゲイツが状況をもっとよく知るようになれば、私たちに謝罪しなければならない」と声を高めた。

    ボリビアは1人当たりの国民所得が2006年の1200ドルから2015年には3119ドルと、3倍近くに増加しており、年間1億9700万羽の鶏を生産し、このうち3600万匹を海外に売る鶏の輸出国だ。このような国に鶏を与えるなんて、寄付対象を誤って定めたことは明らかだ。

    ボリビア政府とは異なり、無料ならまず受け取ってみる金持ちもかなりいる。路上に落ちていた硬貨も1銭2銭集めれば、商売の元手になるという信念を堅く持った人に鶏を与えれば断るはずがない。

    寄付の話が出たついでに寄付にまつわる話をもう1つ紹介する。

    交通渋滞で道路がいっぱい詰まり30分間行き来もできない状態。妻の顔色を伺い、タバコ1服もできず癇癪を起こす男の目に、窓の外でスケートボードに乗って子どもたちが行ったり来たりする姿が入ってきた。
    子どもたちが近くに来ると男は、「こっちにおいで」と呼び、何が起こったのかと尋ねた。
    「ある狂った政治家が全身にガソリンをまいて焼身すると言って、道路のど真ん中で横になっています。だから、僕たちが寄付を受けています。おじさんも寄付しますか?」
    男は少し躊躇した。そして尋ねた。
    「今までどのくらい集まったんだ?」
    「かなり多いです」
    「いくら?」
    「マッチ30箱とライター23個です」
  • O2CNI_Lim, Chul | 入力 2016-06-19 08:00:00