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[筆洞情談] 脱北者3万人時代
- 国内に入ってきた北韓（北朝鮮）離脱住民（脱北者）が今月11日、3万人を超えた。脱北者7人が追加され、入国した脱北者の累積人員が3万5人に増えた。
最近、地球には難民があふれている。今年6月、国連難民機関（UNHCR）が発表した報告書によると、昨年末の世界の難民数は2130万人にのぼる。難民と申請してその結果を待っている待機者も320万人に達している。シリア、アフガニスタン、ソマリアなどの3カ国から彼ら難民の54％があふれ出ている。
このような世界事情を考えると、私たちの社会に入ってきた脱北者数が決して多いとはいえない。それにもかかわらず彼らが私たちの社会に定着するのは容易ではない。医師出身の48歳の脱北者男性が去る8月、仁川のあるビルで窓ガラスを掃除している際に転落して死亡した。北韓で医師として活動した経歴を認められなかったため、妻の治療費と生活費を調達しようと肉体労働をしてきたという。脱北者は国内で12週間の適応教育を受け、基本金と住居支援金2000万ウォン程度を受ける。脱北ブローカーに謝礼金を支払って生活必需品を調達すれば、手中に残る金はほとんどない。脱北者の失業率と自殺率が国民全体に比べて3倍以上高いことは偶然ではない。
このような事情であるため、北韓に戻ったり第3国に移っていく脱北者が少なくない。最近5年間で北韓に戻った事実が公式確認された人だけで16人にのぼる。また、米国議会が2004年に制定した北韓人権法に基づいて、これまで脱北者204人は難民の資格で米国に入国した。
潘基文（パン・ギムン）事務総長に続き、来年1月に就任するアントニオ・グテーレス新国連事務総長は、「難民の父」と呼ばれる。彼は2005年から国連難民機関の最高代表として10年間活動した。その間、国連難民機関本部の人材を30％以上縮小し、その人材を緊急救援分野に配置した改革は有名だ。私たちも脱北者3万人時代を迎え、根本的な政策の手術が必要だ。
しばらく停滞していた脱北者が、今年に入って10月末までに前年同期比で18％増加した。彼らは私達の国民であり、同じ民族だ。彼らが教育・就職などで差別を受けずに大韓民国の国民として堂々と生きていけるように環境を備えなければならない。 - 毎日経済 チェ・ギョンソン論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-11-20 09:27:07
