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コラム > オピニオン

[コラム] Deep Throat

    登場人物を紹介しますね。

    イ氏:グループ会長の妻、拘束直前に瀕している夫のために法務長官の妻に高価な服を上納。
    ヨン氏:法務長官の妻、1380万ウォンの虎皮柄のコートが欲しい。
    ペ氏:統一部長官の妻、イ氏に服の代金の代納を要求するなどとロビーの橋渡し役。
    キム氏:統一部長官。
    チェ氏:外貨を密搬出した大グループの会長。
    チョン氏:衣類業者の女社長、上流階級の貴婦人の虚栄心を煽る驚くべき商術の所有者。
    キム氏:ヨン氏とペ氏に服を売ったファッションデザイナー。
    パク氏:グループの副会長。ロビイスト。

    配役が華やかですね。一般庶民や下人は1人もいません。男女も4人ずつ均等に混ざっています。1999年に韓国で起きた服ロビー事件の重要当事者たちでしょう。

    このうち、4人の女性が舞台に上がって真実攻防を起こします。服の代金を代わり出して欲しいと言った。何の戯言だ。そんなことを言った覚えは決してない。長官夫人を連れて来るから良い服を準備しておけと言った。言葉でもない言葉だ。服の代金を代わりに出して欲しいという電話を受けたことがある。嘘!嘘だ!

    そうだ、ちがうという言葉の攻防を重ね、舞台は幕を閉じました。1999年当時、財閥会長の救命のために妻が検察総帥の夫人に服ロビーをしたという真相を明らかにするための聴聞会最終日の話です。

    聴聞会の真相究明の努力は失敗に終わり、この件は特検に渡されます。特検だといって他の手があるでしょうか。誰の話が正しいのか、証拠を見つけられない法治国家で罪人に追い込むことはできないでしょう。特検も??? で終わってしまいました。

    そのため、このような考えが浮かんだりもしました。財閥会長、長官夫人たちが手荷物を運んで車を運転して行くはずがないのに、荷物を運んで配達した服屋の従業員や運転者もいたはずなのに、彼らはなぜ聴聞会に呼び出されなかったのか。なぜ服屋の従業員は聴聞会に招待されなかったのだろうか? 聴聞会に呼ばれて来るにはとても取るに取らない存在だから? 生計の足しを与える主人を裏切らないという先入観からだっただろうか?

    その時、貴婦人周辺の人物たちが見て聞いたことを、事実通りに言う運転者、服屋の従業員がいたら真実究明が容易でなかっただろうかという考えが自然に起こります。これは、チェ・スンシル(崔順実)ゲートで全国が精神を失う状況である最近とも同じです。

    近いうちに特検が活動に乗り出しますが、膨らむだけ膨んだ疑惑を明らかにすることは容易ではないでしょう。疑惑のほとんどは鼻先に証拠を突きつけても、知らなかった、ちがう、そこまではまだ考えていなかった、すべて国のためにしたことだなどという言い訳にできる事案です。そのため、より大変です。野党の主導で任命された特検が疑惑解消に失敗すれば、韓国社会は到底抜け出すことができない不信の沼に閉じ込められるでしょう。

    そのため、勇気のあるディープスロート(Deep Throat)が必要になります。真実の口がアイドルグループの歌よりも称賛を受けなければならない時です。広場のろうそくが疑惑を解く鍵を持った人が行く道を照らしてくれたらいいなあと思います。
  • O2CNI_Lim, Chu | 入力 2016-11-20 08:50:00