[コラム] 大統領ゴーストップ

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[コラム] 大統領ゴーストップ

ゴーストップは韓国人が最も好む花札遊びですよね。日本のこいこいから変形したゲームなのですが、名節になれば家族同士楽しむうちに仲が悪くなることもあるでしょう。

面白いのはゴーストップにも世相が反映されるということです。検察が見逃すように捜査をしたり、テレビ討論で司会者がひそかに特定勢力の肩を持つ進行をする時、出来レースだという抗議が殺到します。ゴーストップのルールにも当時の社会の雰囲気が反映されています。

日本のこいこいと決定的に異なるゴーストップのルールはポクです。場札を取ろうと山から札をめくったところ、同じ札が出てきた時が「ポク」です。手札・場札・めくった山札3枚すべて持っていくことはできず場に残します。とることができないためサッタ、またはソルサをしたとも表現します。

ポクしておいた札を手に握っていたり、山に積んでおいた札をめくればもうけ物ですね。一度に4枚を持って来るのは基本で、相手がとっておいた札の中からカスを1枚ずつ持ってきます。ポクがfuckと発音が似ている上、fuckが怒る時に自然反射的に飛び出す言葉であるため、fuckに語源を置いているという説があったりもしますが、はっきりはしていません。
床に並べられた札がすべて無くなった時、いわゆる総なめ（サクスリ）した時も、相手からカスを1枚ずつをもらうでしょう。

全斗煥（チョン・ドゥファン）大統領が軍部統治をする当時には、皇帝のゴーストップ、またはネロのゴーストップと呼ばれた全斗煥ゴーストップがありました。総なめをしたり、ポクしておいた札をとる時、相手からカスを1枚ずつもらうのではなく、自分が持ちたいものを何でも奪うのでしょう。

崔圭夏（チェ・ギュハ）ゴーストップは、総なめをした時にカスを1枚ずつ持って来るのではなく、相手にカスを1枚ずつを渡さなければなりません。朴正煕（パク・チョンヒ）大統領が亡くなった後、青瓦台（大統領府）に入った崔圭夏大統領が、軍府に押されて過ごし、大統領職まで放したことを風刺したゴーストップでしょう。渡してもとれない？というゴーストップでしょう。

金泳三（キム・ヨンサム）大統領と金大中（キム・デジュン）大統領を風刺したゴーストップもあります。金泳三ゴーストップは、「心を空にした」という言葉をよくしたことになぞられ、ゲームを開始する前に、先は心を空にするように自身の手札を相手に見せなければなりません。そして、勝てば出たスコアの2倍をもらうことができます。心を空にして（？）大統領に当選したことを比喩した遊びです。

金大中ゴーストップは、スコアが出た時にひとまず「Go」と言います。Goと叫べば追加の点数を得ることができます。しかし、相手のゲームを見守った後、Goを取り消してStopすることができます。1992年に大統領に落選した後、不出馬宣言をしたが、後に覆した過程を皮肉ったルールですね。

李明博（イ・ミョンバク）大統領の747公約を皮肉って作ったゴーストップもあります。7月のタネ札、4月のタネ札、7月の短冊札をとった人が勝負を制圧するのでしょう。相手の点数が出ても手にこの3枚を持っていれば、「私が勝った勝負」と言い張ることができます。しかし、747も5月のタネ札には無用の物として変わります。5月のタネ札はろうそくを象徴するんですよ。

朴槿恵（パク・クネ）大統領を風刺したゴーストップが出たというニュースがまだ聞こえてきません。桐光の後光を受ける桐カスも光と認めるというルールが出たといいますが、一般的ではありません。

もしかしたらこういうルールになるかもしれません。先を握る時、自分がとる札を定められず、横から「第二の手札を出せ」とアドバイスをして「分かった」とゲームをする方式、または落張不入の原則を捨て、場札をとってポクした時にこれを相殺すると無理強いすることが許容となる方式などが出る可能性がありますよね。

ゴーストップの変形されたルールは、大統領だけを風刺対象としません。「何かをお見せする」と全国民を笑わせたコメディアンのイ・ジュイルもゴーストップの歴史の1ページを飾りました。イ・ジュイルゴーストップのルールは、ポクをしたり、総なめをした時、自分の手札が何なのかを相手選手に見せるのです。とる札がこれしかなかったことを確認させてあげるという意味でしょう。

青瓦台の寝室でも100万人が叫ぶ喊声が聞こえるはずなのに、朴槿恵大統領は何を考えているのか、本当に頭の中を見てみたいです。
Lim, Chul | 入力 2016-12-04 08:30:00

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