記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > オピニオン

[筆洞情談] 特別検査チームの使命感

    憲政史上初めて現職大統領を捜査することになるパク・ヨンス特別検査が13日、ソウル大峙(テチ)洞の事務室に初めて出勤した。彼の特別検査チームは、過去最大規模だ。

    法曹7年以上のキャリアを持つ弁護士の中から選んだ特検補4人が彼を補佐する。ユン・ソクヨルチーム長を含む派遣検査20人と検察捜査官、警察官などの派遣公務員40人が実務を担当する。ここに、弁護士・司法書士などで構成される特別捜査官40人が活動する構造だ。

    特別検査の報酬と待遇は、高等検事長級と規定されており、特検補は検事長、特別捜査官は特別職3~5級公務員の待遇を受ける。弁護士の興味を引き立てるには力不足だ。

    大統領が弾劾訴追されるほど大きな事件で真実を究明しなければならないという心理的な負担が大きいうえ、「生業打撃」という現実的な問題まであとに続くためだ。

    特別検査チームは最大100日まで捜査し、その後チームメイトの一部は裁判にも参加しなければならない。その間営利業務を並行してはならない。弁護士として受任した事件を他の人に渡さなければならないため、依頼人との信頼が崩れ金銭的損失も覚悟しなければならない。ソウル瑞草(ソチョ)洞で単独弁護士事務所を維持するには、毎月2000万ウォン程度を稼いでこそ、事務室賃借料と本人・従業員の給料を賄えることができるという。特検補は750万ウォン、特別捜査官は250万~300万ウォンを受け取ることになるというため計算が合わない。

    特別捜査官30人を推薦してほしいという依頼を受け、大韓弁護士協会が会員2万人を対象に支援を受けてみると、弁護士45人だけが申請した。法院(裁判所)が国選専担弁護士を採用する時、競争率が10対1を行き来するのと比較すると物寂しい。それでも使命感が透徹した弁護士だったり、政治的野心が大きい人物が支援したのだろうという寸評だ。

    特別検査チームは、検察の特別捜査本部から1トントラック1台分にも及ぶ捜査記録を渡し受けても、まだ特別捜査官の人選は仕上げることができなかった。それでなくとも検査・判事・弁護士などのさまざまな性向の人物が一時連合軍を構成した特検チームが検察よりも良い捜査力を発揮できるのかに懐疑的視線が少なくない。ただ彼らの使命感だけが、このような懸念を払拭する最終兵器だ。
  • 毎日経済 チェ・ギョンソン論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-12-17 08:38:15