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[コラム] お茶の間の政治ショーに転落する公聴会

    去る12月6日から国会で開かれている聴聞会が生中継されています。厳密な意味で公聴会は、「朴槿恵(パク・クネ)政府のチェ・スンシル(崔順実)ら民間人による国政壟断疑惑事件の真相究明のための国政調査」というすごく長い名前のプロジェクトのうちの1つです。

    国会の聴聞会を待っていた国民もいます。検察がいまだ明らかにできなかった、いや明らかにする意志がなかった事実を国会議員らがすっきりと解いてくれることを期待していた国民もいて、真相究明までではなくても事態をこの状況にまで追い込んだ当事者らの顔を見たいと思っていた市民もいるでしょう。少なくとも聴聞会場で羞恥心を感じ、素顔で国民に謝罪する姿でも見たかったのでしょう。

    しかし、聴聞会は国民の期待にはるかに及んでいません。少なくとも今まではそうです。国政調査が来年1月15日まで、必要であればその後1カ月延長できるため、後であっても国民のもどかしい心を解いてくれる成果が出てくることを期待するだけです。

    考えてみれば、今までに国会で開かれた聴聞会の中で、国民の心を満足させた聴聞会は、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権の第五共和国不正と5.18光州民主化運動の真相を究明するための公聴会しかなかったようです。当時の聴聞会で故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、鋭い質問で参加した証人たちの自白を引き出し、一躍聴聞会のスターとして名を上げたりもしたでしょう。

    以降、公聴会は政治ショーに転落した感じさえするのが事実です。国会議員にキム・ギチュン前青瓦台秘書室長の資料を渡したDCインサイドの株ギャラリーは、聴聞会を「男女間の花が咲く和気あいあいとした国民芸能」と表現しました。

    検察の捜査を信じられず、聴聞会に期待をかけていましたが、公聴会は国会議員の言葉の宴で終わってしまう可能性も排除しにくい状況です。

    与野からそれぞれ9人ずつ18人の国会議員が参加し、時間制限まで甘受しながら証人に質問を投げます。分かりません。聴聞会に出席した証人が記憶に残っていなかったり、自己の言い訳で一貫する間、配当された質疑時間が終わったと、マイクが切れます。切れたマイクの前で質問を続ける議員の姿は、むしろ寸劇に近いです。

    さらに、「現場責任者だけを上手く任命してくだされば、大統領はただ遊んでもいい」、または財閥総帥の健康状態を考慮して迅速に送ろうと言う議員もいます。もともと資質が及ばないのか、それとも聴聞会を妨害しようとする意図を持って特別委員会の議員として活動するのかは知ることができません。しかし、真相を明らかにするためでも、妨害をするためでも、全議員に公平に時間が割り当てられます。そもそも聴聞会と似合わない議員もたまにいるでしょう。

    JTBC『ソルジョン』に出演する作家ユ・シミンは、この点について「第五共和国の聴聞会当時には、野党に金大中(キム・デジュン)、金泳三(キム・ヨンサム)という絶対的権力がおり、公聴会の参加議員を厳選したが、今では各派閥の案配により特別を議員を選定するため」という理由をあげたりもしました。

    いわば聴聞会が構成メンバーを選定する作業からが政治的だという意味ですね。国民は生業を放棄したり、週末を返上した状態で、ろうそくを掲げていますが、政治家が聴聞会を政治遊びと認識しているなら、本当に遺憾でしかないですよね。聴聞会が本来の機能を果たそうとするには、残った日程だけでも本来の姿勢に戻るべきです。自ら資質が足りないと感じたなら、正しく真実を明らかにする議員に席を渡すのが順序でしょう。
  • Lim, Chul / 写真=毎経DB | 入力 2016-12-18 08:45:00