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[コラム] 数十万のろうそくの前に響く普信閣の鐘

  • 毎年12月31日、打鐘行事が開かれる鍾路普信閣には、見学客で足の踏み場がないほど集まる。そして2016年を締めくくるその時刻、普信閣一帯は前例を探すのは難しいほど多くの人が雲集することになる。

    この日の夕方から光化門広場にろうそくが灯り、普信閣に移動していくためだ。

    33回の鐘を打つ除夜の鐘は、衆生たちの心の中に宿った煩悩を洗浄するための行事だ。韓国戦争で焼失した普信閣を再建した1953年の年末から始まった。戦争の傷跡を洗い流し、自由と平和を念願する気持ちを鐘に込めて空に浮かべた。

    33回の鐘を打つ行事が新しい出発を意味する。午前4時、五更に4つのドアが開かれることを知らせるために打鐘した回数が33回だ。暗い夜が過ぎて夜明けが来たことを知らせる鐘の音、眠りから目を覚ませという信号だ。

    除夜の鐘を打つ普信閣自体が歴史の傷痕を覚えている。

    朝鮮王朝初期の1398年に設置された普信閣は、1592年に焼失し、やぐらで夜明けを知らせていた大鐘までが破壊された。 1619年に新たに建立された鐘閣は、1950年の朝鮮戦争時に破壊された。

    休戦後である1953年に重建された後、1971年にソウル地下鉄1号線の工事をしていた中で、世宗の時に建ってた昔のやぐらの礎石が発掘された。現在の普信閣は、礎石を基盤で推定された正面5間、側面4間に2階建ての楼閣を鉄筋コンクリート構造で新しく建てた建物だ。

    • < 1900年代の普信閣 >



    • < 現在の普信閣の姿 >

    普信閣の打鐘行事は、ソウル市が主管する。朴槿恵(パク・クネ)政権の打倒を叫ぶパク・ウォンスンソウル市長が主管であるうえ、ろうそくが加えられるため2016年の除夜の鐘はこれまで以上に過去の清算の意味が大きくならざるを得ない。

    普信閣の鐘を守る鐘突きは、「礼儀」を重視する。10年前に他界した師の後に続いて5代普信閣鐘突きになったシン・チョルミン氏は、「除夜の鐘」行事のために鐘の上部を掃除している際に落下して負傷した。
    シン氏はあるメディアとのインタビューで、「毎回心の中で礼を備えて鐘に上ったが、その日によって焦った気持ちにこの手順を省略した」と回顧した。

    礼を重視する普信閣の鐘が韓国の地で破廉恥を収めていくことを期待する。
  • O2CNI_Lim, Chul | 入力 2016-12-31 09:15:00