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[コラム] 私のパパが誰なのか知ってる?

  • 「金も実力だ、お前の親を恨め」。

    国政壟断で韓国社会を混沌の中に追い込んだチェ・スンシル(崔順実)の娘チョン・ユラがSNSに残した言葉です。教育部の公務員が民衆を「三食与えれば足りる犬や豚」に例えたことに続いて登場した、本当に貧しい人々の胸をえぐる言葉でした。

    親を恨めだなんて。

    ところがいま、チョン・ユラは親を恨んでいます。異国万里の見知らぬ土地へ逃避して捕まった彼女は、法廷ですべてのことを母親のせいにしています。

    「良いことは自分のせいで、悪いことは祖先のせい 」という昔の言葉は間違っていないですね。

    ところでどうでしょうか、チョン・ユラだけでしょうか。家庭に金や権力のある二世なら、すくなくとも叔父や叔母、町内のおじさんでも権力の周辺にいたならば、「私が言いつけてやるから、お前ら痛い目にあうと思え」と脅す人は周辺に散在します。誰のせいでしょうか? けっきょくは親のせいでしょう。

    ところで親をたてに横柄な態度をとり、痛い目にあった女子学生の話がインターネットに上がって話題になりました。売り場の店員の投稿記事を簡単に紹介しましょう。

    ***

    女子学生が売り場で商品をあれこれ万引きして見つかり、逃げていくのを捕まえて事務室に閉じ込めておいたのだが、若いくせにあまりにも生意気だ。首をぴんと上げて「私が誰か知ってる?」と言うから、「お前が誰だって?」と聞いてみたところ、「私のパパはマル暴の刑事なんだけど、パパが知ったらあなたたちをただじゃおかないでしょうよ」とかいう。

    ふつうは子どもが悪いことをして捕まれば母親を呼ぶところだが、女子学生が望んだし、特別に父親を呼んでやった。1時間ほど経って子どもの父親が店に来たが、ちらっと見るとガタイが熊ほどあり、見た目も冗談なく怖い印象だった。ところがその方、事務室に入ってきてまずはドアのロックをかけた。

    それからいきなり子どもに二段横蹴りが入るのだが、子どもが蹴られた後に後ろに吹っ飛び、倒れた子どもをさっと起こしてつかみ、揺すりながら無慈悲に殴るのだが、「無双乱舞とはこういうものか」という気が自然にした。

    女子学生が思いっきり激しく殴られれば、止めるのがふつうだろう。しかし子どもが父親を待つあいだどれだけ礼儀なく振舞ったのか、店長が止めに入って言う言葉が「アイゴーお父さん、ここではなく家に帰って殴ってください」だって。

    ***

    この学生は、これからは悪いことをして叱る人に、「私のパパが誰か知ってる?」なんてことは言わないでしょう。かといって人の見ている前で、いや家ででも、子どもをつかんで殴れという話ではありません。ただ「金がないお前の親を怨め」と言う子どもたちは聞きなさいという話です。
  • O2CNI_Lim, Chul / 写真=MBN | 入力 2017-01-28 09:00:00