記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > 人物

[韓国100大CEO] カカオのイム・ジフン代表…停滞期乗り越えたカカオにコンテンツ新風

    去る2015年の「破格人事」との評価を受けながら登場した30代のCEOイム・ジフンカカオ代表。停滞期のカカオを生かすためのリリーフ投手として呼ばれて期待を集めたが、就任初期はO2Oサービスを発表するごとに路地商圏侵害論争を起こして株価は下落を重ねるなど、試行錯誤を経験した。しかし最近になって「イム・ジフン体制」が安定して可視的な成果を出しているという評価が主な意見だ。

    最も顕著な点は実績だ。カカオ営業利益は2014年2089億ウォンを記録した後、2015年に886億ウォンにまで下がった。しかしイム・ジフン代表は、これを昨年1161億ウォンに引き上げた。売上も昨年は1兆4642億ウォンを記録し、初めて1兆ウォンを突破した。

    このように良い成果を収めることができた最大の秘訣はコンテンツだ。全体の売上のうち約半数がゲームや音楽をはじめとするコンテンツ部門で記録した。特に「カカオページ」の善戦が目立つ。WebコミックやWeb小説・文学作品などを見ることができるアプリ「カカオページ」は、昨年に取引額1000億ウォンを達成して頭角を現わした。続いて今年2月に加入者1000万人を突破する快挙を成し遂げた。

    昨年初めに買収した「LOEN Entertainment」も実績反騰に力を加えてくれた。カカオは昨年、ミュージックコンテンツを第3四半期には955億ウォン、第4四半期には1069億ウォンの売り上げを記録した。前年同期比でそれぞれ5.5%・12%増加した数値だ。このほかにも、昨年にオープンしたKAKAOストアフラグシップショップの江南店と弘大店が人気を集めたことも売高増加にあたって決定的な役割をしたという分析だ。

    今年もイム・ジフン代表にとっては忙しい年になると思われる。イム・ジフン代表は最近、「カカオトークが人と人とをつなぐことだけにとどまらず、人と世界をつなぐプラットフォームとして生まれ変われるようにアップグレードする」という抱負を明かした。そのための第一歩として、今年上半期に新しいバージョンのカカオトーク「プラスチング(チングは韓国語で友達)」を披露する予定だ。「プラスチング」は企業と消費者をつなぐサービスで、現在は企業がメッセージやクーポンを送る用途として使われる。新しい「プラスチング」は利用者がコンテンツの消費はもちろん、製品の購入や公演の予約などができるように機能を多様化する。

    ゲーム事業の収益化にも本格的に乗り出す。カカオトーク内のゲームチャンネルである「カカオトークゲームピョル」は現在無料で提供されているが、今年にはこれを通じて収益を収めるように運営方法を変更する予定だ。

    まだ具体的な収益モデルは決まっていないが、様々な方策を検討している。「ゲームピョル」はサービス開始から約1カ月で一日平均利用者数が200万人を突破したほどの人気を集めているだけに期待が大きい。

    次世代成長動力を確保するために、人工知能の研究にも拍車をかける。去る2月に初期資本200億ウォンで設立した子会社「カカオブレイン」を主軸に関連技術を開発して人工知能の専門家を育成するなど、生態系の構築に力を入れる予定だ。
  • 毎経イコノミー 1901号 | 入力 2017-05-01 09:03:21