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Apple TV+も韓国ドラマを制作…OTTの韓流ブーム


    • Apple TV+がドラマとして製作する韓国ウェブトゥーン『ドクターブレイン』。 [写真提供=ダウムウェブトゥーン]


    米Apple(アップル)のオンラインビデオサービス(OTT/Over-The-Top)である「Apple TV+(アップルティービープラス)」が韓国コンテンツをねらっている。

    いま世界的に起きている韓流ブームを利用し、市場シェアを大きくするための戦略として解釈される。キム・ジウン監督の新作ドラマ 『ドクターブレイン』とユン・ヨジョン主演の韓・米・日合作ドラマ『パチンコ』の製作を確定して撮影している。今年末の『ドクターブレイン』の公開とともに、韓国市場への進出可能性も注目される。

    アップルは去る3日(現地時間)、Apple TV+で放映される最初の韓国語のコンテンツとして『ドクターブレイン』を製作すると発表した。現在、韓国で制作中であり、今年末にApple TV+で放映される予定だ。

    メガホンは映画『長靴紅蓮(邦題『箪笥』)』『甘い人生』のキム・ジウン監督がとった。主演は『寄生虫(邦題『パラサイト』)』の俳優イ・ソンギュンが指名された。国内コンテンツ会社であるカカオエンターテイメント、バウンドエンターテイメント、スタジオフレックスが参加した。『ドクターブレイン』は同名のウェブトゥーン『Dr.ブレイン』が原作だ。脳科学者が死んだ人の脳に接続し、体験する事件を盛り込んだ。


    アップルの第二の韓国語のコンテンツには『パチンコ』が予想される。在米韓国人作家のイ・ミンジン氏が書いた小説『パチンコ』は、オバマもと米大統領が絶賛したほど話題を集めた作品だ。日帝強占期の釜山の影島(よんど)から始まり、1980年代の在日まで3世代の話を盛り込んだ。賭博機械であるパチンコの営業だけが生活を営む手段だった在日同胞の生活を流麗な筆致で描き出した。『MINARI』で深みのある演技で貫禄を見せた俳優のユン・ヨジョン氏が主人公の「ソンジャ」役に指名された。俳優イ・ミンホもまた主人公「ハンス」の若いころの役として出てくる。

    Apple TV+が韓国コンテンツ制作に速度を出す背景には韓流ブームがある。昨年の『寄生虫』のアカデミー4冠をはじめとして、Kポップが世界のポピュラー音楽の主流に浮上し、韓国コンテンツに対する関心が大きくなった状況だ。またアップルが追求する多様性の拡大とも合う。

    「OTT恐竜」のネットフリックスも韓国コンテンツの確保に速度を出している。ネットフリックスは最近、5億ドルを韓国に投資すると発表した。 2016年に『オクジャ』で韓国市場に進出して以来、累積投資額は7700億ウォンに達する。『キングダム』『Sweet Home -俺と世界の絶望-』などは海外で高い人気を呼んで、成功事例としてあげられる。ネットフリックス側は190カ国の購読者に韓流コンテンツを紹介し、韓流ブームの助力者の役割を果たしている。ネットフリックスは最近、京畿道坡州(ぱじゅ)と漣川(よんちょん)の二か所のスタジオとの長期契約を結び、国内コンテンツ制作者の支援に乗り出した。

    今年末にApple TV+が韓国でサービスを開始するかどうかも注目される。ネットフリックスが『オクジャ』の制作を皮切りに韓国市場への進出を宣言したように、Apple TV+も『ドクターブレイン』を前面に出して韓国に参入する可能性があるからだ。また国内でのサービスが開始されてこそ、韓国コンテンツの確保が容易であるという点も肯定的だ。

    2019年11月に初めて公開されたApple TV+は、独自のオリジナルシリーズの確保に速度を出しているだけに、国内サービス開始の可能性も高く予想される。アップルオリジナルシリーズは1年の間にゴールデングローブ賞やクリティックス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)など310部門の候補に上がり、80の賞を獲得した。ネットフリックスやディズニー+などのOTT業界の競争構図もますます深化する様相だ。
  • 毎日経済 | カン・ヨンウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-03-15 09:48:43