ハングル：거국내각

ハングル発音：コグクネガク

意味：漢字で「挙国内閣」。特定の政党や政派を背景にしない内閣。挙国中立内閣、挙国一致内閣、または超党派内閣とも呼ばれている。

解説；内閣責任制の国で複数の政党が連合して内閣を構成する場合がよくある。議会内で過半数以上の議席を占めた1党がない場合、議席の割合が大きい2~3党の政党が連合して連立内閣を構成する。これを挙国内閣とは呼ばはない。

内閣責任制の国で挙国内閣が構成される場合は、戦争、経済恐慌などの非常時局が起きた場合だ。実際に第二次世界大戦当時、執権政党である保守党を中心に労働党、自由党、国家自由党などのすべての政党が、ウィンストン・チャーチル（Winston Churchill）が率いる内閣に参与した。

大統領中心制の国で挙国内閣を構成するのは非常に難しい。政派を超越して内閣を構成する場合、大統領の人事権が制限され、これは統治行為の制限につながるためだ。

韓国で与野党の合意で内閣を構成した事例がなくはない。1992年9月、盧泰愚（ノ・テウ）大統領が第14代大統領選挙を控え、与党である民主自由党の総裁職を降りたことと同時に離党し、挙国的な中立内閣の樹立を宣言した。これにより、与野党は当時、延世大学のヒョン・スンジョン総長を新任国務総理に推薦し、10月9日に大韓民国史上初めて中立内閣が発足した。

しかし、この場合には、大統領選挙をわずか2カ月残して政権の仕上げ次元の内閣であるため、与野党が内閣に皆参与する本当の意味の挙国内閣として見るのは難しい。

現在、韓国ではチェ・スンシル（崔順実）ゲートで朴槿恵（パク・クネ）大統領の支持率が14％台に墜落し、青瓦台の国政掌握能力が疑われながら、野党はもちろん、与党でも挙国中立内閣を構成する必要があるという声が高まっている。しかし、青瓦台側は、大統領の権限が極めて制限される緊密な挙国内閣には、拒絶反応を見せ、憲法上保障された権限を実質的に行使する責任総理制でいこうとする雰囲気だ。