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統合から1年を迎えるサムスン物産、堅実な成長を宣言


  • 統合から1年を迎えるサムスン物産、堅実な成長を宣言
  • < サムスン物産予想実績 >

来月1日に統合法人発足1周年を迎えるサムスン物産は、堅実な成長を宣言した。 「衣食住休」を中心とした既存事業のポートフォリオを強化し、さらにバイオ事業の力量を高めることが核心だ。

昨年5月に始まった第一毛織と旧サムスン物産の合併作業は、当時サムスン物産の3大株主だった米国系ヘッジファンドのエリオット・マネジメント社の妨害で困難をきたした。法廷攻防と株主総会での票対決でサムスン側が最終的に勝利を収めたが、国民に「後代承継のための、財閥の無理な事業構造調整」という良くない認識を植えたりもした。

統合サムスン物産のこの1年間は、建設・商社・リゾート・ファッションで構成された4つの事業部のスリム化と、バイオを中心とした新事業の強化に要約することができる。建設部門の場合、リゾート部門内の建設事業を吸収し、不良事業の整理とリストラなどを通じて組織のスリム化を進めている。海外の不良事業を整理しつつ3期連続の営業損失を出した建設部門は、第2四半期に1180億ウォンの営業利益を上げ、収益性の回復を予告している。

商社部門は鉄鋼・化学などの競争力のある品目に集中し、ポートフォリオの構造調整を進めている。業界では、サムスンSDSはITサービス部門と物流BPOなどの事業部門別に会社を分割し、このうち物流分野をサムスン物産の商社部門が吸収する場合にはシナジーをもたらすことができると見ている。

サムスン物産の大株主であり、李健煕(イ・ゴニ)サムスン会長の次女である李敍顕(イ・ソヒョン)社長が直接経営を担当しているサムスン物産ファッション部門も去る7月、実績の振るわない男性服ブランド「エムビオ(Mvio)」と、雑貨ブランドの「ラベノヴァ(RAVENOVA)」事業を果敢にたたんで、商品群別に細分化していたブランドの統合を宣言した。事業構造の調整で、ファッション部門は第一毛織以来、堅くなに守ってきた国内ファッションブランド1位の座を今年初めて、競合社であるLFファッションに奪われる可能性もある。プライドに傷を負っても、確実に「選択と集中」を行うということがファッション部門の覚悟だ。

サムスン物産はこの1年間、新成長産業としてあげられるバイオに対する体系的な準備も終えた。サムスン物産が52.1%の株式を持つ最大株主のサムスンバイオロジックスは最近、第2工場での試験生産に入っており、第3工場も2018年の稼動を目標に建設が盛んに行われている。 3工場まで終わればサムスンバイオロジックスは総36万リットルの、世界1位の生産能力を持つジェネリック医薬品の生産企業となる。このような自信感を土台に、年内のコスピ上場も準備中だ。

複製新薬を開発するサムスンバイオエピスは関節リウマチと乳癌、糖尿病、大腸がんなどの、全6種のバイオ医薬品を開発している。

エリオット社の反対で困難をきたしたサムスン物産の合併プロセスは、サムスングループの内部に「株主」の重要性をわからせる契機になったという評価だ。サムスン物産の内部に社外取締役3人と外部専門家の3人で構成されたガバナンス委員会ができたのは、このような内部の雰囲気を反映したものだ。ガバナンス委員会は最近まで、サムスンバイオロジックスの上場推進、サムスンエンジニアリングの有償増資への参加など、株主価値に影響を与える大胆な事案を直接審議した。

また、昨年10月から施行されているサムスン電子の11兆3000億ウォン規模の自社株買いによる償却政策と、年間キャッシュフロー額の30~50%を2017年までに株主還元に活用するということも参考するに値する部分だ。

初期段階だが、4つの事業部門のシナジーも少しずつ生じている。サムスンのグローバルネットワークを活用したファッション部門の売上げ拡大と、繊維素材の開発・調達、リゾート部門傘下のウェルストーリーの給食事業の拡大が代表だ。また、リゾート部門のテーマパーク運営能力と設計・施工能力を結合して、建設部門が複合リゾートプロジェクトに挑戦することも注目すべき部分だ。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-08-29 19:55:12




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