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認知症高齢者、保護者の連絡先を入れたQRコードバッチ

バッジは安全ピンで固定するから忘れる可能性が低い 

  • 認知症高齢者、保護者の連絡先を入れたQRコードバッチ
住民10名中1名以上(12%)が高齢者のソウルウンピョン区。

ソウル25の自治区のうち、高齢者の割合が最も高く、それだけに高齢者関連の各種事件・事故が他の地域より多いほうだが、一線の地区隊や派出所現場などで直面する代表的な事例は「道に迷った認知症老人」だ。

家で過ごす時間が多く、もどかしさを感じた認知症高齢者達が街に出て迷い、近隣住民やパトロール中の警察に発見されることだ。

問題は、心身が衰弱した高齢者から家が何処なのか、保護者は誰であるのか調べるまでに手こずる場合が多いという点だ。

時おり、認知症高齢者の保護者に引き継ぎするだけで3~4時間をかけて大汗をかいたヨクチョン派出所長のファンボ・オクソプ警監(56)。彼が昨年9月に着眼した解決策はQRコードだった。個人情報流出を懸念して、認知症高齢者の名前と年齢、保護者の連絡先などの必要な情報だけをQRコードに収めた。

ファンボ所長は「ヨクチョン派出所だけでも一週間に平均2名のお年寄りが道に迷って尋ねて来るほどだった」と語る。警察の電算網に登録されていなかったり、病状が深くて対話が難しいお年寄りを、どのように家まで無事に案内してさしあげるか苦心したが、QRコードを思いついた」と説明した。

ファンボ所長のアイディアは、管轄のウンピョン警察署と協議に入って肯定的な評価を受けた。

去る10月から、派出所に引き継がれた高齢者をはじめとして、管内の認知症高齢者の一部を対象に、希望者に限りQRコードが記されたバッチをつけている。今まで派出所を訪れた認知症高齢者保護者のうちで、バッチ登録に反対した人が1人もいないほど。みな趣旨を正しく理解してくれており呼応も良い。

ファンボ所長は「これまで個人情報が書かれた時計やネックレスを多用したが、注意が散漫した認知症高齢者達は、歩き回るうちに簡単に投げ捨ててしまい無用の長物になりがちだった」とし、「バッジは安全ピンで固定するから忘れる可能性が低い」と語った。

ファンボン所長は、QRコードの生成はもちろん、バッチのデザインまで直接フォトショップで作成してバッチ製造業者に依頼している。

ファンボ所長は「ほとんどの認知症高齢者の家出はハプニングで終わるが、時々注意力が不足した方が街をさまよって交通事故にあう残念な事例もある」とし、「認知症高齢者をひとり家におかないことが最も根本的な解決策」と付け加えた。
  • 毎日経済_ジョン・ウィヒョン記者/写真_パク・サンソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-11-22 16:13:46




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