A. | ソウルの関門である仁川(インチョン)は、韓国で一番先に西洋文物を受け入れた所です。世界の様々な文物が流入し入り混じった中にはククス(そうめん)もあります。 ククスは純粋な韓国語です。日本では麺と呼ばれます。中国では小麦粉で作った麺、米など他のものをブン(粉)と呼びます。 長くてもっちりした形の麺は他の文化を結ぶ紐だったようです。仁川に日本や中国人労働者が足を踏み入れながらジャージャー麺やチャンポン、沖縄チャンポンなどが、労働者たちの空腹を満たしました。 ジャージャー麺は中国の山東から来た埠頭の労働者が食事を簡単にすませるためにチュンジャン(黒味噌)とククスを混ぜて食べたことから名づけられました。北朝鮮が元祖である冷麺まで仁川で定着しました。 1930年代を代表する小説家チェ・マンシク(蔡萬植)の『太平天下』には地主のおじいさんが恋人を連れて京仁線に乗って仁川に来て冷麺を食べる場面が登場するほどです。太くてコシの強い麺にキャベツ、モヤシ、ニンジン、キュウリを刻んで入れ、酢コチュジャンで混ぜて食べるチョルミョンも仁川で誕生しました。 これくらいなら仁川を「ククスの都市」と呼ぶに値します。 それほど仁川には有名なククス店も多いです。 今日はSBS『生放送TODAY』で放送されたククス店を2軒、紹介します。 まず、紹介するところは「ケハンミョン」です。 お店が入っている建物も古風でインテリアも古風な雰囲気を漂わせています。だからといって1950年代に建てられたものではなく1972年には議員ビルとして建てられ、爬虫類を売る店がオープンしたこともあります。 *ククス店があるところは仁川中区開港路108-1です。 周辺にきれいなカフェも多いしビール一杯するのにちょうどいい雰囲気のいい飲み屋も多く麺一杯食べて何をしよう、と悩む必要がないのもメリットです。 「ミンダリネククス」は少しのお金をかけてククスの味を味わえる所です。 「ケハンミョン」と同じく「ミンダリネククス」も食堂を出た後に余興を楽しむことができます。 仁川では富平カン市場とともに2大市場を成すモレネ市場の中にあるので消化も兼ねて伝統市場を一周するのもいいでしょう。 |