A. | 韓国人は他の民族に比べて食事の量が多いのでしょうか? 最近は、どうなのかよく分かりません。 カン・ホドンみたいに大食いする人もいれば、ご飯一杯でお腹いっぱいになる人もいるからです。ここに食材のカロリーまで計算するなら、多くの民族の食事量を比べるのは簡単ではなさそうです。 ただ現在と過去を比べると昔の韓国人の食事の量がとてつもない規模だったことが分かります。 記録が伝わっています。 まず、お茶碗の大きさから計算してみましょう。 ものすごく大きなお茶碗に対する絵や写真資料も残っています。 下は朝鮮末期の男性、つまり普通の男性のために準備されたお膳立てです。おかずはともかく、ご飯茶碗と汁椀の大きさがとても大きいです。 間食を中心に見ると農業の割合が大きかった1960年代も同様でした。 高句麗、百済、新羅が韓国の覇権をめぐって争っていた三国時代の歴史を記録した『三国遺事』には、新羅第29代王の金春秋(キム・チュンチュ)の食事量が出てきますが本当にものすごい量です。 王様は一日に米3斗とキジ9羽を食べていましたが、百済が滅亡した後は昼食はやめて朝と晩しか食べませんでした。 中国、戦国時代の将軍の廉頗が食事をする時は肉10斤を食べて戦場に出たというのですから、それと似たような状況だと言えます。 韓国人の食事の量は外国人の目にも奇妙に映ったようです。朝鮮中期の壬辰倭乱当時、韓半島に派兵された明の将軍、李如松(イ・ヨソン)は「民がこれほど多く食べると国家運営はどうなるのか?」と尋ねました。大変な時期にもかかわらず朝鮮人の一食分の食事は中国人の一日分だったそうです。 旧韓末に韓半島を訪れた旅行家、宣教師、外交官が伝えた記録も似ています。その中で駐韓米国公使館代理公使として勤務したポーク中尉の記録を紹介します。「午前10時に朝食が準備された。胸の高さまで積み上げられた数多くの食べ物を見て驚かざるを得なかった。夕方になると私のための宴会が開かれた。ーブルに並んだ丸い小皿には10人でも食べられるほどの物が積まれていた」 朝鮮人はなぜこんなにたくさん食べたのでしょうか。 食べるものがご飯しかないから、それとも文字通り「ご飯の力で生きるため」でしょうか? 一部の栄養学者は朝鮮人の献立がバランスの取れていたのではなく米、麦中心の献立だったのでタンパク質が不足し食べてもお腹が空いていたという理論を提示しています。学者によってはアイルランドの農民が1日約8ポンド(3.6キロ)のジャガイモを食べ、中世のイギリスの農夫が1日3500-4000カロリーの食べ物を食べたという記録を挙げ大食いは韓半島だけではなく昔は一般的だったと主張しています。 しかし東アジアだけを見ると韓半島の昔の居住者がたくさん食べていたことは否定できないようです。 とにかく韓国人の祖先は確かに大食いでした。そしてその伝統を今も受け継いでいます。 1人当たりの肉類摂取がアジア1位で海産物は世界1位の摂取量を誇ります。2018年の統計を見ると比較的海産物を多く食べるという日本人は平均58キロであるのに対し韓国人は78.1キロにもなります。年間の肉類消費量も52.5キロで米国の96.8キロに比べると顕著に少ないものの中国(49.8キロ)や日本(35.6キロ)を大きく下回っています。それに肉類の消費増加が急ピッチで推移しているため近いうちにOECD平均を上回るとみられます。 その代わり1人当たりの年間の米消費量は75キロで1970年代の136キロに比べると半分の水準に過ぎません。アジアの平均値(78キロ)にも満たない水準です。その代わり1人当たりの麺消費量は9.7キロと世界一多いです。 |