A. | 結局、発明は日常生活をより便利で楽しくするために新しく作られるもの全てを含みます。日本が第2次世界大戦で敗れた後、国民の飢えを解消するために見つけたインスタントラーメンや自動販売機なしで簡単にコーヒーを飲むことができるよう、韓国が世界で初めて発明したスティック型のコーヒーミックスが代表的です。 ある地方新聞に掲載されたコラムの一部です。 コラムのタイトルは「ラーメンとコーヒーミックス」です。 下線を引いた部分を見ると少し悩んでしまいます。韓国が世界で初めて発売したスティック型のコーヒーミックス。コーヒーミックスが世界初というわけではなく、コーヒーミックスの中でスティック型*が世界初という意味です。 このコラムでなくても「1976年12月、アメリカのメーカーと技術提携した東西食品が世界で初めてコーヒーミックスを開発して市場に出した」、こう知っている人もかなり多いです。 コーヒーミックスだけを見ると「最初」という修飾語はアメリカのものです。 アメリカ南北戦争(1861~65年)の時期なので、1世紀を優に超える長い歴史を持っています。 南軍も北軍も義勇兵も多い上に勇気づけられる手段も十分ではなかったので、お酒を飲む兵士に何も言わなかったそうです。軍でお酒を支給したこともありました。お酒に酔った兵士が事故を起こすことが多くなると、軍首脳部が集まって工夫した末に出したアイデアが「お酒の代わりにコーヒーをあげよう」でした。 最初はローストした後、粉砕して配りました。ところが、良心のない軍納入業者がコーヒーに砂を混ぜて量を増やしたため、兵士の頭から湯気が立ちました。不満をなだめるために、ローストしていないコーヒー豆をそのまま補給しました。北軍**のキャンプ地で夜、数人が集まってコーヒー豆を炒めてコーヒーを入れる姿が見られるようになりました。 問題はそこが戦場だったことにありました。コーヒー豆を炒めているのに「敵だ!」と言われると気分が悪くなるでしょう。敵軍が登場しなくても面倒でした。 首脳部がまた三々五々集まって膝を突き合わせました。新たに浮上したアイデアは「コーヒーと練乳を混ぜた後、煮詰めて普及しよう。お湯にこれを注いで飲めばいい」でした。軍納不正も解決し戦場でコーヒーを入れるこっけいな風景もなくそうというアイディア、これがまさにミックスコーヒーの元祖です。世界で初めてインスタントコーヒーが誕生する瞬間でした。ただ、最初のミックスコーヒーは味が悪すぎて戦争が終わるや否や南部連合とともにアメリカから消えてしまいました。 **南軍は北軍の海上封鎖でコーヒーが手に入らず、食後にサツマイモを焼いて飲んだそうです。コーヒーに飢えた南軍兵士は、北軍陣営に入ってコーヒーとタバコを交換したと伝えられています。 第1次、第2次世界大戦を経てミックスコーヒーは豊かになります。第1次世界大戦の時は、米国の初代大統領と同名のジョージ・ワシントンという人がコーヒーの粉に粉ミルクを混ぜたインスタントコーヒーを開発し、塹壕で敵と対峙している軍人の心を慰めてくれました。そして第2次世界大戦当時、血漿を保存するために開発した凍結乾燥技術がインスタント開発に借用されました。 コーヒーと牛乳を凍結乾燥させることができるようになると、インスタントコーヒーと粉ミルクの生産量が大きく増えました。 東西食品は、ここに1人が1回分を飲みやすいように小さな袋に入れるアイディアを加えたんです。 コーヒーミックス自体で最初という修飾語は得られませんでしたが、「1人の1回分量」という簡単なアイディアで、韓国だけで1兆ウォンを超える市場を掌握しています。 だから、いくらひどい提案でも「簡単すぎます、それはありきたりな話でしょう」と軽く考えないほうがいいでしょう。 ミックスコーヒーがいろんな人の様々な考えを混ぜると、かなり役に立つことを証明していませんか? |