A. | 普段、一生懸命勉強する学生も試験が近づくと緊張するものです。1字でも多く覚え、分からない部分を見逃したのではないかと教科書に目を通します。 毎日きちんと宿題をして、予習と復習を欠かさない学生がそうだということです。結構多くの人たち(学生だけでなく大人になっても試験を受ける時があるので)は試験が迫ってから本を読み始めます。 ところが、不思議なことに普段は来ない眠気が、本を開くと襲ってくるのです。 「そんなに眠たいなら、早く寝て明け方に起きて勉強しなさい。私が早く起こしてあげる」 そうでなくても寝たかった時に、お母さんが応援してくれたので、すぐ横になりました。 子どもたちに、早く寝て明け方に勉強しなさいと言った母親たちが、この文を読んだら罪悪感を感じるかもしれません。子供の成績が低かったのは私のせいだったという気がするからです。 結論を言うと、試験勉強は寝る前にするほうがはるかに効果的です。 これは睡眠の機能のためです。 脳科学者や睡眠研究者は、人々を対象に睡眠の機能を研究してきました。人々の頭に機械を装置して生活するようにした後、話したり聞いたり、本を読んだり、映画を見たり、計算をしたりするなど様々な活動をする時、脳のどの部分が活性化するのか調べました。 このような研究の間、昼に起きている間に活動していた脳の領域が眠っている間に再稼動するという事実も確認されました。昼に経験して学習した内容を寝ている間に復記するという話です。コンピューターで言えばバックアップファイルに保存するのと似ているでしょう。 まだ明確に立証されたわけではありませんが、睡眠の機能には疲労解消、脳内に蓄積された老廃物の除去、夢による欲求解消の他にも経験や感情など外部情報を整理する機能があるそうです。 必要なものと不要なものを選び出して長期的に転換させたり消したりするという意味です。 脳は光の速度で情報を評価して分類します。 だとしても、あれこれ仕事をするのに忙しい時よりは、じっとしている間、瞑想をしたり寝ている間に、このような作業をする余裕があるでしょう。今すぐ処理しなければならないことがないからです。忘れたくても忘れられないつらい記憶を削除し、必ず心に刻むべき記憶はきちんと整理しておく時間は寝る時間です。 そのため、寝る前に勉強するのが有利だという意味です。 寝る前に勉強をしておけば、寝ている間に記憶装置に保存しておくことができるでしょう。 普段から勉強を怠って一夜漬けをする時は肝に銘じておかなければならない部分です。 試験に出そうなところは寝る前に勉強し、早起きしてもう一度考え直す。 一夜漬けもコツはあると言いますが、上に書いておいたのが基本中の基本です。(寝て早く起きて勉強しようとしても、試験を前にして深い眠りにつくことはできないでしょう。そのため夜明けに起きても眠くなる可能性が非常に高いからです) 余談ですが机やベッドの脇に花を置いておくと学習効果が3割ほど上がるそうです。 ドイツのフライブルク(Freiburg)大学の研究陣は、実験を通して甘い香りが学習効果を高めるのに効果的だという研究結果をオンラインジャーナル『Scientific Reports』に掲載しました。 ドイツ南部の小学6年生54人を対象に実験を行ったところ、あるグループは家庭で勉強したり、寝る時にベッドや机の横のテーブルにバラの香りがするスティックを置くようにしました。学校で試験を受ける時も机の横のテーブルに香りつきスティックを置きました。 そして、試験を受けたところ、香りつきスティックを使った学生がこれを使っていない学生に比べて約30%高くなっていたそうです。香りつきスティックが記憶力強化に効果があったと推定できます。 特に、夜寝ている間ずっと香りを嗅いだという点が注目されますが「睡眠中でも学習効果を増進させることができる」というのが研究陣の説明です。 バラの花一輪は愛する恋人だけでなく、試験勉強をしている自分の子供にもあげるべきプレゼントなのです。 |