A. | 韓国の野党議員が、メッシュマスクをつけて疾病管理本部を訪問したことで恥をかきました。 恥をかいただけではありません。 防疫総責任者と会った席で飛沫が完全に遮断されないマスクをつけたのは、危険極まりない行動だったという指摘が後を絶たず、一体なぜその場へ行ったのかさえも分からなくなりました。 当事者は悔しいという心境を隠せずにいます。 ところで、なぜこのマスクが人気があったのでしょうか? 宣伝文句をざっと見てみれば大丈夫に見えるからです。「各種機関から認証を受けている」、「抗菌テストをパスした」、「優れた通気性でマスク内部に湿気がない」 しかし、詳しく見てみると事情は変わってきます。新型コロナウイルスが伝染する直接の原因である飛沫についての言及は全くないからです。 陰イオン製品も同様です。 前は陰イオン製品が不老長寿でも保障するかのように生活のあちこちに浸透しました。 電子製品はもちろん、浄水器、ベッド、ブレスレット、下着、さらには女性のナプキンにも陰イオン製品が登場しました。 ある家具メーカーの陰イオンベッドから放射性物質のラドンが検出される事件が起きました。健康を担保するどころか、がんを誘発するベッドだという事実が明らかになりました。 ベッドだけでなく下着からもラドンが検出されました。 酸素を電気分解したり滝のように水が強くぶつかったりしたときに陰イオンが発生したりするのですが、このようにマットレスや下着を作ることができないため、メーカーがモザナイトのような原料で陰イオンを発生させる方法を使うようになったのです。陰イオンが多く発生するほど放射能の濃度も高くなります。 原子力委員会は昨年7月、身体に直接触れる陰イオン製品のマーケティングを全面禁止しました。 陰イオンが体に良いと広報する行為も不法と見なしました。 このような措置にもかかわらず、陰イオンに対する盲信者はまだいます。 そして新型コロナウイルスがその隙間をさらに広げています。 広告の文句通りなら申し分ないでしょう。 人が多く集まる場所でも所々に陰イオン空気清浄機を設置しさえすれば、マスク無しでも愉快なひとときを楽しむことができるからです。 韓国消費者院と公正取引委員会は、消費者を惑わす広告を是正するよう措置していますが、陰イオン空気清浄機、陰イオン加湿器の広告は依然としてたくさんあります。 最初から陰イオンが体に良いということさえ全く根拠のない主張です。 陰イオンが体に良いという言葉は、メルテゲ博士という身元不明の人物で、陰イオンが豊富な地域に住む人々の平均寿命は85歳に達し、それは陰イオンが老化と病気の根源である活性酸素を除去することで健康に良いという説明に繋がったのです。 ともかく、メルテゲ博士は、空気1立方センチメートル当たり400~1000個の陰イオンが必要だと主張したそうですが、空気1立方センチメートルに存在する酸素、水素、窒素など各種分子の数が1500兆個に達するという事実を考えれば、この主張がいかに根拠のないものかがすぐ分かるでしょう。 メルテゲ博士が虚構の人物であることが明らかになりましたが、浅はかな商術は依然として残っています。 ちなみに体外の陰イオンは健康とは何の関係もありません。私たちの体の中で残ったイオンは体外に排出し、不足するイオンは吸収してイオンのバランスを取りますが、呼吸を通じて入ってきた陰イオンは体内の成分とは直接反応しないからです。 |