A. | ドラマのワンシーンです。 彼氏におごってもらいました。 「もっと食べたら本当にお腹が張り裂けそうです」 カフェに立ち寄ってコーヒーを飲みましたが、満腹感は消えません。 彼氏が彼女を見送る道で、ホットク屋から甘いにおいがします。 においに引かれて2人はホットク屋に入ります。 道を歩きながらホットクを一口食べた彼女に彼氏が尋ねます。 「満腹だと言いながらホットクは食べられるのか?」 「デザートは別腹よ」 本当にそうでしょうか? ずっと前にSBS『人体探検隊』で実験をしました。 お腹いっぱいご飯を食べた女性に、おいしいティラミスを食べに行こうと誘いました。 すると、女性の生体に驚くべき反応が起こり始めました。 胃が動きだして、ティラミスが入る場所を作ったのです。 女性の胃だけが、そうなるのでしょうか? 同じ実験を男性を対象に行いました。 お腹がいっぱいになるまでご飯を食べさせた後、見ただけでよだれが出るデザートを出しました。 デザートを食べようとした時にCTで胃を撮影しました。 デザートを食べる前の実験に参加した男性の胃は、もう食べ物が入る場所がないほどいっぱいになっていましたが、いざデザートを食べようとしたら、動いて余裕空間を作り出しました。 理由は胃が脳の命令で動くからです。 いくらお腹がいっぱいでもデザートを見て脳が「食べたい」と反応すると、胃が自分の体を伸ばして空間を作り出すのです。活動速度を上げて、すでに食べた物を少しずつ小腸に押し出すようにして、新しい食べ物を迎える準備をするのです。胃が少し伸びたりもします。 デザートのためだけに別腹が出来るのではありません。 「酒腹」もあります。 ご飯を食べた後、水をいっぱいに飲んでお腹がいっぱいになった状態でビールを渡すと、胃がビールの受け入れスペースを作りました。ビールを飲みたいという欲求が「酒腹」を生み出したのです。 逆にビールをいっぱい飲んだ人に水を飲ませたら絶対に飲めません。 無理に飲ませると、吐いてしまうでしょう。拷問に等しいです。 「デザート腹」、「酒腹」は自分が食べたい食品にのみ適用されます。 ですから、人によってデザート用の別腹が出来ることも出来ないこともあります。 ティラミスがあまり好きではない男性なら、食後にティラミスを勧めても胃には空間なんて出来ないという話です。代わりに彼の好きなデザートなら胃はすぐに活動を開始します。 |