解説 | ハングル:인생캐 ハングル発音:インセンケ 意味:最も好きなキャラクター、俳優においては最も記憶に残っている配役 解説:人生キャラクター(인생캐릭터)を短くした言葉だ。じっくり考えても頭が痛いだけの他の新造語に比べて、比較的簡単に類推が可能な流行語。しかし。では、人生キャラクターが何だろうか? と聞けば、その時からは頭が痛くなる。 人生キャラクターとはひとまず、これまでの人生で最も気に入ったキャラクターと解釈すれば無難だ。 인생짤(インセンチャル / 人生で最高に写りのいい写真)という言葉も似ている。これまでの人生で最も記憶に残る写真と解釈すれば十分だからだ。 問題は、今わずか20歳になりたての人、さらに中・高校生がインセンケを云々してもいいのかということだ。 インセンケを文字通りに解釈すると、「これまでの人生のなかで最も~」という意味だが、これからの人生がこれまでの人生の何倍にもなる人が、インセンケを云々するという自体が変だ。19歳でデビューしたアイドル歌手が舞台で見せてくれたイメージ、20代の俳優が引き受けた配役をインセンケとして考えるということも少しおこがましく聞こえる。 もちろん、たそがれ時に過ぎた日を回想しながら、「インセンケを書いたあの時が1番良かった」と思い出することもあるだろう。 しかし、これは老年になってこそすることで、20~30代でインセンケを指定すれば、今後はさらに発展しないとあらかじめ放棄したかのように思われることもある。 少し前に放映終了されたtnNドラマ『鬼<トッケビ>』の主演を引き受けて熱演したコン・ユについてメディアは、「鬼キム・シンを自分の人生キャラクターにして表現した」と称賛を惜しまない。もちろん、コン・ユは賛辞を受けて当然であるほどの熱演を繰り広げた。 しかし、人生キャラクターだと釘を刺してしまったら、コン・ユはこれ以上はファンたちに見せるものがないという言葉としても聞こえるようになる。鬼の演技により魂が抜けて、当分の間は何の配役も引き受けることができないようだと書いておいたのと同然な言葉だ。だからといって新聞・放送に抜け穴がないわけではない。新しい配役を引き受ければこのように記すだろう。 「これからの人生キャラクターを更新する配役を引き受ける」 インターネットにはこのようなタイトルがよく登場する。 去る1月末に放送が始まったSBSの新しいドラマ『師任堂、色の日記』で、絵と文字、そこにダンスの腕前まで持ったイ・ギョム役を演じるソン・スンホンについて、複数のメディアは「師任堂で新たに更新するインセンケ」というタイトルを採用した。 |