解説 | ハングル:사축 ハングル発音:サチュク 意味:社蓄 解説:会社と家畜の合成語だ。自分の生活はもちろん、自由意志まで会社に差押えされて生きる人生。「会社型人間」や「残業戦士」より否定的な意味が強い。経済成長期に使われていた「企業戦士」という表現と比較すると、企業戦士には自嘲的な意味の他に自負心(!)も感じられていた。 海を超えて日本から韓国に入ってきた言葉だ。 2000年代の初めに日本でこの言葉を使った人は小説家であり事業家である安土敏だ。ところが安土敏は社蓄とは程遠い人物だ。東京大学の法学部を卒業して住友商事に入社して全日本チェーンストア協会長まで務めたのだから家畜とは言えないだろう。 伝統的に年功序列を重視する日本で社蓄という単語が登場したことには変化している会社文化が反映されている。新世代は以前のように黄金期を謳歌できず、乾いた職場生活に日常のささやかな楽しみを感じることも奪われたと嘆く。 会社の奴隷になったという日本の若者の嘆きは韓国でも同じような響きを持つ。 OECD加入国のうち韓国は労働時間が長い方だ。就職難が重なったため、情熱ペイ(やりがい搾取)まで強要されるほどだ。だからようやく入社した会社では上の人の指示に従うほかない。 ただ仕事をした分だけの報奨だけでもしっかりと受け取れることを望むばかりだ。 |