解説 | ハングル:아주라 ハングル発音:アジュラ 意味:観衆席に飛んでくるファウルボールを子供に与える行為 解説: 「子供にやれ」の略語。慶尚道(キョンサンド)地域の方言でもある。韓国プロ野球球団ロッテ・ジャイアンツのホームである釜山(プサン)·社稷(サジク)球場でファウルボールを取った時に行われるイベントでもある。韓国の10のプロ野球団のうち、ロッテ・ジャイアンツでしか見られない風景。 野球場を訪れた子供が観衆席に飛んでくるファウルボールを見ている。ボールに当たるのではないかと心配だが、あのボールが私のものだったらという気持ちも切実だった。しかし、子供がボールを取るのは難しい。野球グローブをはめた背の高い大人のものになりがちだ。誰もボールを取れなくて観客席を飛び回っても、子供たちがつかまえることもほとんどない。 しかし、釜山の社稷野球場を訪れた子供なら、がっかりするのは早い。 観客席にこだまする「アジュラ」という音にボールを拾った人は、ほんの少しの間触っただけで近くにいる子供に渡してしまう。 子供はあの日の思い出を忘れられない。 「アジュラ」は子供に特別な思い出をプレゼントしようという良い意味で始まった。 しかし、歳月が経つにつれ密かに変質してしまった。 好意ではなく強圧だ。 ある野球ファンは「アジュラ」に対する自分の心境をこのように明かした。 与えるのは好意であって強要ではない。ボールをくれと手を差し出し、それを見守る第3者たちは自分のことではないと「やれ」と騷ぎ立てる。私がそのちびっ子より野球が好きといえば、もっと好きだと言えるだろう。子供にいい思い出を与える?そのまま家に持ち帰って何度か遊んでから思い出の箱の中に入って忘れられたり捨てたりしなければ幸いだよ…。 「アジュラ」は普通ファウルボールの場合だけだが、たまにホームランボールを取った時も「アジュラ」合唱が響き渡ることがある。 20代の会社員はガールフレンドと一緒に野球場に行って運良くホームランボールを取ったのに、観衆たちが「アジュラ」と叫ぶと、驚きのあまり試合が終わる前に野球場を抜け出したりもした。「アジュラ」を叫んだ人の中でたまには自分たちがホームランボールの主人公になれなくて頭に来て「アジュラ」と叫ぶのに参加したのだろう。 |