解説 | ハングル:혐생 ハングル発音:ヒョムセン 意味:就職難と不安定な雇用環境、異性の友達と付き合うのも難しい現実に挫折し自虐の心情を表現した新造語 解説: 「忌まわしい人生」の略語。就職難と不安定な雇用環境、異性の友達と付き合うのも難しい現実に挫折し自虐の心情を表現した新造語だ。 この絵には秘密が隠されている。絵の左に載った漢詩が秘密の鍵だ。 東湖春水璧於籃 白鳥分明見兩三 楡櫓一聲飛去盡 夕陽山色滿空潭 東湖の春の水は藍より青し 2、3羽の白鳥が鮮明に見える 櫓をこぐ音にみんなが飛んで行き 夕焼けの山の色だけが川の水の下に満ちている 詩を書いたのは奴婢出身の詩人、チョン・チョブ(鄭楚夫)だ。 彼は参判(サンパン)を務めたヨ・ドンシク(呂東植)の家の奴婢だった。彼は主人の息子が文章を読むことを羨ましがり傍で一緒に覚えた。仕事をする合間に詩を作ったりもした。 彼の才能に注目した主人は息子と共に文学を勉強できるよう配慮し息子のチュニョン(春永)は彼を師匠であり友人として接した。彼の詩を学者たちに紹介し詩人としての名前を広めるのに助力した。 キム・ホンドの絵で名声を博した後、財力家の詩の集まりに招待されたりもしたが、草履を履いた両足を現わしたまま、板の間の下で詩を書いて捧げる身の上には変わりなかった。そんな姿を残念に思いヨ・チュニョンは直接、奴婢文書を焼いて免賤(奴婢の身分から解放されること)してあげた。 奴隷身分は免れたものの生計はさらに苦しくなった。 「夜中に屋根裏に登ったのは月明かりを見物しようというのではなく、 朝から食を断った理由は神仙になろうとしたのではない」 「米(쌀、サル)の光を返せとせがむ(등쌀、トゥンサル)」と飢えに苦しみながらも叙情的な筆致で暮らしの哀歓を込めた貧しい詩人は、作品集一つ残さずに生涯を終えた。 チョン・チョブが他界した後、ヨ・チュニョンは祭文の詩を作り彼の魂を慰めた。 黃壚亦樵否 霜葉雨空汀 三韓多氏族 來世托寧馨 あの世でも木こりになろうと思っているのか 落ち葉は空っぽの水辺に落ちる 三韓の地に名家が多いから 次の生は、その家に生まれなさい 身分の貴賎によって自分の持つ才能も発揮できない人生、明らかに嫌悪感を持っている。 今日、身分は消えたが来世には金色のスプーンを口にして生まれることを願うヒョムセンたちが並んでいる。 |