Q.韓国で芸能人が兵役免除を受ける道はないのですか?

답변게시판
A.

昨今「防弾少年団(BTS)に兵役特典を」という声も上がっていますが、1996年に「囲碁の神」と呼ばれた李昌鎬(イ・チャンホ)の入隊を控え、彼に対する兵役特典で大騷ぎが起こりました。「国宝」を軍で腐らすことはできないと、国全体が揺れました。

前例に従うならば、とうぜん軍に行くのが適切ですよね。韓国で囲碁の歴代第一人者として君臨していた趙南哲(チョ・ナムチョル)、金寅(キム・イン)、曺薰鉉(チョ・フニョン)らはすべて現役で兵役義務を終えました。しかし、当時の雰囲気はそうではなかったのです。「イ・チャンホを軍に送ってはならない」という世論が絶対的でした。

1980年代の韓国の囲碁は、日本や中国の相手にならないとされていました。1988年に台湾の富豪である應昌期(インチャンチ)氏が、当時としては破格の40万ドルの賞金を掲げて世界碁戦機を開いたとき、韓国が受けとった推薦権はたったの1枚でした。

イ・チャンホの師匠であるチョ・フニョンが「應昌期杯」の優勝トロフィーを持ち上げるやいなや、囲碁界だけでなく国全体が揺れるましたね。錦衣還郷したチョ・フニョンはカーパレードで歓迎されました。イ・チャンホが入隊する際にも、このような雰囲気が続いていました。

軍入隊を控えたイ・チャンホは天下無敵でした。韓国の棋戦での12冠に加え、国際棋戦である東洋証券杯も2連覇に成功しました。韓国碁院碁士会は「芸術体育要員」に与える兵役恩恵を、囲碁人にも適用してくれと泣訴までしました。芸術体育要員とは、基礎軍事訓練を受けた後にほんらいの仕事に従事することで軍服務に代えることです。服務期間中に544時間以上の奉仕活動もしなければなりません。

これに国会議員105人が同参して陳情書を出しました。100人を超える国会議員が力を添えただけに、国際大会で優勝した囲碁の碁士をオリンピックメダリストと同一に芸術体育要員に抜擢するという、いわゆる「イ・チャンホ法」が通過しました。もちろん最初の受益者はイ・チャンホです。

敬礼をする訓練兵のイ・チャンホ。どことなくぎこちなく見えるとしたら、それは正しくいかもしれません。

イ・チャンホはそもそも軍生活が不可能な人です。一人では髪も洗えず靴紐も結べないのに軍隊ですって? 4週間の基礎軍事訓練を受けるときも、担当教官はすごく大変だったと言います。集合時間に点呼をすると必ずイ・チャンホはいなかったし…。何をしているのか?内務班に行くと、軍靴のひもをむすべなくてぐずぐずしていたとか。だからといって「国宝」に気合を入れることもできないので、最終的には教官が夜遅くに灯を明るくして、軍靴にボタンをつけてくれたそうです。

イ・チャンホ法のおかげで国際棋戦で優勝した碁士4人は兵役恩恵を得ました。そうするうちに「2010年広州アジア競技大会」で囲碁がゲーム種目として採択され、イ・チャンホ法は自然に破棄されました。2009年の富士通杯で優勝したカン・ドンユンは兵役恩恵を受けらませんでした。

ところが、ここで妙なことが起こります。アジア大会に囲碁が常に競技種目として採択されるわけではないという点ですね。囲碁の碁士らは、これなら以前のようにイ・チャンホ法の時代に戻りたいと騒ぎます。

オリンピックとアジア大会でメダルを取って兵役恩恵を受けるスポーツ選手のほかに芸術家もいます。だから芸術体育要員というタイトルがついたわけです。

音楽家は兵務庁が指定した29の大会、ダンス(バレエ、現代舞踊)は12大会で2位以内に入賞すれば芸術体育要員として選ばれます。国際大会のない国楽・韓国舞踊・演劇・美術の分野では、兵務庁が指定した国内大会で1位に入賞しなければなりません。スポーツ選手のほかに国際舞踊で入賞した58人をはじめ、音楽や舞踊から兵役特例者が排出されましたが、芸術・演劇の分野では皆無です。大韓民国の美術大展で1等になれば芸術体育要員に指定されますが、40代で賞を受けても「若いのにすごいね」と言われるほどですから、20代で1等って…まことに難しいことですね。

ざっと見ると分かりますが、芸術はクラシックのことをいうわけです。聞く人も見る人もあまりありませんが、とにかくその分野で世界的に実力を認められれば、兵役免除がその後に続くというわけです。

大衆芸術に携わる人々の立場では、これは悔しいですよね。ゲームでさえもアジア大会の種目に採択され、プロゲーマーも兵役特例を受ける道が開かれましたが、唯一で大衆芸術家を除くのはさびしいですね。俳優や歌手も運動選手に劣らず国威宣揚しますので、彼らだけを省くことはできないという主張に一理があります。

正しい未来党のハ・テギョン議員が「2019ジャカルタ-パレンバンアジア大会」の直後、防弾少年団(BTS)のようにビルボード1位に上がって国際的に名を馳せた大衆芸術にも、兵役特典を与えることを検討するべきだという意見を出しました。

もちろん防弾少年団のメンバーがすぐさま軍に入隊する時点でもなく、イ・チャホのように100人以上の国会議員が同調する雰囲気でもなく…ハ・テギョン議員の主張がどれだけ影響力を持つか分かりません。しかし、防弾少年団が出すアルバムはほとんど残らずビルボードチャート1位に上がり、世界各地でコンサートを行っていることから要求が殺到したならば?

そうですね。その時になって世論を見てみないとだめでしょうが、筆者の個人的な意見としては「BTS法」の制定は全く不可能には思えなません!「兵役資源が不足ならばオッパの代わりに軍に入隊する」という少女たちがろうそくを持って街に出るかもしれませんよ。
  • Lim, Chul
  • 入力 2018-09-19 00:00:00

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