記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
HOME > 韓国Q&A

  • Q.
    韓国人はSNS上の情報をどの程度信頼しますか?
  • A.
    SNS、ソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)が生活を変えていますね。

    SNSを「時間の浪費サービス」の略だという冗談もありますが、SNSが非常に多くの人々の日常を支配していることは明らかです。 SNSのブームに乗って、フェイスブック、ツイッターはもちろん、中国のメッセンジャーQQをサービスするテンセントまで、グローバル100大ブランドに名を連ねています。

    世界的に見ると、月に一回以上SNSに接続するユーザーが2013年にはすでに16億人を超えたと言いますから、20億人になる日も近いわけです。韓国でも半分ほどがSNSと接続しています。 2014年基準ではアクセス率54.4%。オランダとノルウェー、スウェーデンに次いで使用頻度の高い国に属しています。

    PSYの『江南スタイル』が短期間で世界の人々の目と耳を捕らえた秘訣もYouTubeとSNSでした。SNSによる恩恵は人気の芸能人にだけ与えられるものではありません。平凡な20代の青年もSNSを介して世界中の18万人から署名を受けました。

    韓国でオンラインコミュニティが活性化され始めたのは1990年代半ばです。「I Love School」という同窓会サイトが人々を集め、米国のマイスペースと同様の機能を持つサイワールドがSNSの礎石を築きました。

    顔を直接見ないからか、人々はこのネットワークに素性を露出することを躊躇しないようです。自発的に自分の住んでいるところはもちろん、政治的、宗教的な見解や友人の近況、写真と周辺の人々の写真を公開します。たまに女優の恥ずかしい写真や動画が流出したと大騒ぎしますが、調べてみるとSNSの隅のどこかに本人が保存おいたものだったりするので、盗んだ人のせいだとばかり言われてもこまります。

    米国のCIA幹部は諜報機関としては夢のような時代が訪れたとホクホクしていることでしょう。それほどセキュリティにSNSが持つ深刻な問題があるという意味です。2010年3月にはイスラエルの兵士がフェイスブックに軍事計画を上げるという、とんでもないことをしでかしました。

    SNSのもう一つの問題は、急速に広がるデマです。SNSユーザーが誤った情報を事実であるかのように広め、記事を渇望する黄色新聞の記者が事実確認すらせずに、これを掲載して問題が増幅されます。何が真実なのか、事実が何であるのか誰にも分からない方向に流れてしまいます。

    特に政府や専門家集団、制度圏のマスコミに対する不信が広がった韓国社会で、SNSの偽情報が引き起こす問題は深刻です。新聞や放送の報道内容よりも、家族や友人の言葉が信頼される状況でSNSの内容が虚偽であれば、信じられることは一つもなくなります。

    SNS上のデマと扇動に、いたずらまで加わります。これだから、SNSを介して伝播される情報は信じるに値しないものとして扱われるのです。

    かなり多くの人がSNS中毒症状を示す韓国でも、SNSの信頼性は高くない方です。ある世論調査機関の集計によると、SNSの情報を信頼している割合は41.4%で半分にも及ばず、70%以上がSNSがデマが流布される手段として悪用される可能性が高いということに同意していることがわかりました。

    当然、SNSに偽りの情報を流布する行為を規制しなければならないという主張も提起されています。もちろん、規制が正解にはなりえません。SNSの規制自体が報道の自由を侵害するからです。一部ではSNSでデマを拡散して再生産する人々が検閲反対に乗り出す面白いことが起きていると嘲笑していますが、情報機関がコメントを書きこんで世論操作を行う状況では規制で問題を解決することはできません。

    新聞や放送が信頼を取り戻して、政府と専門家集団が人々が信じられるようにしなくてはいけませんが、しばらくは難しいことでしょう。まずは各自がSNSに出てくる情報を注意するしかありません。

    余談ですが、旅行に行くから少し家を空けるという知らせをSNSに上げたところ、泥棒にあう事態も発生したそうです。

    インターネットに出てきた各SNSの一行評価
    - サイワールド:自分はこんなにも感受性が豊かだ
    - フェイスブック:自分はこんなふうに暮らしが豊かだ
    - ブログ:自分はこんなにも専門的だ
    - インスタグラム:自分はこんなにもよく食べている
    - カカオストーリー:自分の子供はこんなに大きくなった
    - Twitter:自分は本当に変人だ
    - グーグルプラス:自分はこんなに友達がいない