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  • Q.
    慶尚道と全羅道以外にも地域間での葛藤はありますか?(下)
  • A.
    (※ この記事は「慶尚道と全羅道以外にも地域間での葛藤はありますか?(上)」の続きです。)

    東南圏新空港の誘致合戦では釜山市と周辺都市に軋轢が生じました。東南圏新空港建設が白紙化された後、和らぎはしたものの、新空港候補地に加徳島(カドクト)を打ち出した釜山と、密陽(ミリャン)に造るべきだと主張した他の慶尚道地域間の対立は、感情的な争いに発展するほどでした。この問題は再度飛び火する恐れが大きいため、今後も引き続き見守らなければなりません。

    慶南の昌原市は、一つ屋根の下に三家族が住んでいる形状です。昌原と馬山、鎮海は2010年、複数の理由から昌原市に統合されました。この過程で馬山の人々の心はよほど傷ついたようです。

    6.25戦争(朝鮮戦争)以来、馬山は大きな都市に成長しましたが、昌原は1990年前まではあまりぱっとしない荒涼とした原野でした。しかし、計画都市として造成され、公団が作られ、ソウルの江南地域のように急に発展しました。さらに、馬山と晋州がお互いに誘致しようと争いを繰り広げていた慶南道庁を昌原が獲得し、馬山は体面を汚された結果になりました。

    昌原に統合された後も市庁舎の位置の問題で揉めており、現在も馬山と昌原は高校への進学が自分の地域でのみ可能なほど、学区が分離された状態です。昨年には、プロ野球チームのNCダイノスの競技場を鎮海に建設しようとする動きが起こるほど対立しました。さらに昌原市議会で馬山地域を再分離しようという提案が出されましたが、中央政府から絶対に同意を得ることができないことから、うやむやにされた状態です。

    このほか、2018年の冬季オリンピックが開かれる江原道でも地域間で葛藤のある地域がいくつかあります。まず、太白山脈を間に置いて西部と東部の地域間の微妙な神経戦が繰り広げられています。大きな山脈が横たわっているため、嶺西地域は嶺東地域よりもむしろ京畿や忠清と親しく、嶺東地域は慶尚北道と関係が良い方です。

    嶺西地域内では、春川市と原州市が江原道第1都市の座をめぐり自尊心対決を繰り広げ、嶺東地域では束草市と襄陽郡が市郡統合が失敗に終わり、埋めることのできない溝が残っている状態です。

    江陵市と平昌郡は、オリンピックの閉幕式の問題で騒動になりました。大韓体育会が開幕式を江陵で開くと発表すると、平昌の住民が反発し、冬季オリンピックが開かれる地域の地名を変えた問題についても二地域間の神経戦が繰り広げられました。

    オリンピックが開かれる地域は本来、平昌郡の道岩面でしたが、平昌がこれを大關嶺面にしたところ、江陵市は大関嶺は江陵まで続いているのに、これを平昌が独占しようとしていると反発したのです。

    このような対立の様相を見ると、些細な事について、隣近所でケンカをしているようで、少し悲しくなりますね。