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[I ♥ 建築] 4車線の法則

    フランスに対して日本が羨ましがることが一つある。それはフランス語で「トレランス」(tolérance)、柔軟性(融通性)というものだ。トレランスとは、普段は交通法規を守るが、車がいないときには横断歩道以外の場所でも横断する文化のことだ。日本文化は高度のルールが存在するマニュアル文化だ。そして、日本国民は、そのルールを守る。むしろ非常によく守るため硬直していると自評している。マニュアルだけを強調する日本が「規律」社会であれば、トレランスがあるフランスは「自律」社会と言える。

    筆者が主張する法則の中に「4車線の法則」というものがある。この法則は、4車線以下の場合は歩行者の流れが道路の向こう側に越えていくが、4車線以上広くなると断絶されるというものだ。良い例が弘大前だ。弘大前は学校の正門前の道路が3車線だ。だから学生は、自然とキャンパスから弘大前のブロックに移動する。弘大の正門右側の合井洞側に横断するには道路が2つあるが、この道路も3車線と4車線だ。だから弘大前の商圏は地下鉄の弘大入口駅から合井駅交差点まで拡張される。しかし、合井駅の交差点にある11車線の道路で止まり、この動きは中断される。

    4車線の道路がブロック間を有機的に接続する理由は、4車線の道路の場合、横断歩道意外での横断が可能だからだ。道を横断するということは心理的に通りの向こう側を渡って行く程には近く感じているということだ。交通法規上問題となるが、歩行者中心の都市ブロックを作るためには道を横断することができるようにつくる必要がある。それが自律の都市、トレランスがある都市を作る方法だ。

    現在、光化門広場は左右に6車線ずつの車道があり、歩道から広場にあまり渡って行かない。だから光化門広場は島になった。今後の光化門広場改善事業計画を見ると、世宗文化会館の前の車道をなくして米国大使館前の道も5車線に縮小する計画だ。7車線も減ったものの、まだ米国大使館側のブロックからは人々が簡単に渡ろうとはしない。筆者の考えでは、むしろ現在の道路を左右にそれぞれ3車線ずつ残して置いて、往復6車線の道路を作ることが、光化門広場も生かして、交通も解決する方法だと考えている。
  • 毎日経済 ユ・ヒョンジュン弘益大建築学科教授 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-07-30 17:29:58