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ドイツから来た天使神父、国民勲章牡丹章

アントン・トローネル神父 

    「一番大事なのは愛です。分かち合いこそ、愛を実践することです」

    国民勲章牡丹章を受け取る予定の「ドイツ人神父」アントン・トローネル氏(ANTON TRAUNER・92)は、1958年に廃墟となった韓国の地を初めて踏んだ後、釜山で60年近い歳月を貧民救済と医療・教育ボランティアをしながら生きてきた。ドイツで神学大学を出たトローネル神父は、1958年に司祭を叙品された後、韓国行きを決心した。ドイツ北部の肥料をたくさん乗せた船に乗り、7週間の航海の末に到着した韓国でトローネル神父は、私財をはたいて避難民に小麦粉と服を配給した。また、ポリオなど、様々な病気を患っている子供7人を連れてきて、一緒に起居しながら直接育てた。

    トローネル神父は教育にも情熱を注いだ。1965年、意思を共にしたドイツ人カート・カール・シュミットケ氏(Kurt Karl Schmidtke)と一緒に、韓獨女子実業学校(現在、釜山文化女子高等学校)を共同で設立して、ミシン10台で60人に無料縫製技術の教育を実施した。以後、韓独女実業学校は1970年代に全校生2000人の大規模な学校になり、卒業生のうち、毎年約100人余りをドイツで看護師として就職させた。1977年、キム・シボク牧師と奉生病院の助けを借りて建てた「教会助産師」は小児科、外科、産婦人科の診療を見て、1992年、閉園するまで2万6000人の尊い命を誕生させた。

    今年、行政自治部が主管する「2015国民推薦賞」で最高等級である国民勲章牡丹章(2等級)受賞者に選定されたトローネル神父は、2011年には釜山市名誉市民に委嘱され、本当の「釜山の男」になった。ハ・アントニオという韓国名も持っている。

    ハ・アントニオと呼ばれるほうが好きというトローネル神父は、先立って、教皇ベネディクト16世(Benedictus XVI)から「名誉高位聖職者(モンシニョル・Monsignor)」に任命されたりもした。24日、ハ・アントニオ神父は、政府ソウル庁舎で勲章を受け取る。
  • 毎日経済 チェ・ヒソク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-12-23 17:48:04