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テクノロジー > IT・科学 > 「ソウル~釜山が16分」チューブ型高速列車は誕生するか
国内研究チームは、ソウルから釜山までわずか16分で到着できる「夢の列車」ハイパーループ(Hyperloop)技術の開発に乗り出す。
ハイパーループとは、真空チューブの中をカプセル形態の列車が人や物を運ぶ、チューブ型高速列車システムだ。鉄道などの他の輸送手段に比べて安全性が高く、最小のコストで建設および運行が可能な環境にやさしい輸送手段だ。列車が移動するチューブ内部の空気を除去し、空気抵抗を最小化したことが特徴で、最大で時速1200キロの高速走行が可能だ。時速800キロ程度の飛行機より速く、KTXよりも4倍速い速度だ。
UNIST(蔚山科学技術院)は「ユーループ(U-Loop)プロジェクト」を通じて、ハイパーループの核心要素であるチューブ内の空気抵抗を減らして摩擦を最小化する、列車浮上と推進技術の開発に乗り出す。プロジェクトには5年間で14億ウォンが投入され、機械および原子力工学部、電気電子コンピュータ工学部、デザインおよび人間工学部の教授らが参加する。
ハイパーループの最大の課題は、列車の移動時に発生する摩擦やチューブ内の空気抵抗を減らすことだ。研究チームはこのために、列車前方部と内部に設置する空気圧縮機を独自に設計し、収縮された列車前方の空気を吸収して後ろに送る計画だ。空気抵抗を減らしながら、同時に推進力を得られる方法だ。
列車の浮上および推進方法は、テスラ社の創業者イーロン・マスク(Elon Musk)が提案した空気圧差を利用した方式ではなく、磁気浮上方式を使用する。磁気浮上方式は多くの電力供給が必要だという短所があるが、これを克服するために太陽電池などの新再生エネルギーを活用した、インテリジェント型電力網システムをトンネルの一定区間ごとに導入することになる。
チョン・ムヨンUNIST総長は、「韓国機械研究院などの関連研究機関との共同研究を通じて『ハイパーループ』の源泉技術を先取りするつもり」だと強調した。UNISTは21日、ハイパーループ研究の国際的な流れと研究の方向を共有するために国際シンポジウムを開催した。