A. | あるコミュニティにこんな話が投稿されました。 「酒癖が悪かった父のため、母はいつも子供たちにお酒を飲むなと言い聞かせました。しかし兄はいつの間にか世の中が思い通りにならないといって、お酒を飲んで体が弱まっています。私はお酒をほとんど飲まないのですが、アルコール中毒は遺伝するのでしょうか?」 回答とコメントを読んでみると、同感だというような文章が見つかりました。 「姉と私は、小さい頃アルコール中毒のお父さんのせいで 不幸な人生を過ごしてたましたが、大人になってから姉と私は2人ともアルコール中毒で治療中です」 専門家は概してアルコール中毒も遺伝する点に同意します。 親がアルコール中毒に問題があるなら、その子どもがアルコール中毒になる可能性は一般の家庭に比べて4~5倍ほど高いということです。一卵性双生児の場合を見ると、もう1人の双生児がアルコール中毒になる可能性がおおよそ50%ほどで、女性よりは男性から遺伝的な傾向がより多く発見されるそうです。 お酒が体に入ると、アルコール分解酵素(ADH)がアルコールをアセトアルデヒド(Acetaldehyde)に変えます。アセトアルデヒドは、めまい、頭痛、嘔吐などの症状を引き起こす毒性物質ですので、異物がたまったら「もう飲まない」という気がします。ADHが不足すると、ずっとお酒を注ぐことになるでしょう。アセトアルデヒドが無毒性のアセテート(CH3COOH))と水に分解されると二日酔いはなくなりますが、そのような働きをするのがアセトアルデヒド分解酵素(ALDH)です。 体にADHやALDHがどれくらいあるかによって、お酒の量や二日酔いから覚める時間などが変わります。ADHは足りなくて ALDHが多い人なら? 普通の人に比べてお酒を飲んでもよく酔いませんし、分解されたアセトアルデヒドはすぐに体の外へ出すので二日酔いもほとんど感じません。しかし、自分も知らないうちに分解されていないアルコールが体にどんどんたまって悪影響が出てしまいます。 ADHとALDH、この2つの酵素の反応が遺伝されるというから、結局はアルコール中毒も親譲りと見られます。 遺伝子がなくても親の行動は子供の手本になります。親のくだらない姿をよく見て育った子供たちは、いつの間にか自分も醜かった父のくだらない真似をします。 人生が苦しくなれば、お酒を飲んで酔った父親が理解できると言って、お酒を飲んで酔った自分が嫌でも仕方ないことだと合理化します。 特に、お酒に強いのが自慢の韓国社会では、酒癖をある程度受け入れる風潮です。 「目上の人のお酒は断ってはいけない」 「お酒の席で自分だけお酒を飲まないのは失礼だ」 「頻繁に飲むと酒量は増えるものだ」 「お酒が嫌いな人もよく飲んでいると、お酒が好きになる」 ある意味では、韓国社会全体がアルコール中毒を受け継いでいるのではないかとも思われます。 |