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[SNSの世界] IT業界「ニュースコンテンツ消費の主導権を握れ」


  • [SNSの世界] IT業界「ニュースコンテンツ消費の主導権を握れ」
ポータルサイトやソーシャルネットワークサービス(SNS)は、ユーザーを集める最も魅力的なツールとして、ニュースコンテンツを挙げる。ポータルサイトの検索の最大の目的は、「ニュースを読む」ことだということは、すでに広く知られた事実だ。スマートフォンの普及によりモバイル時代の変わり目からSNSを通じたニュース消費が圧倒的に増えている。

このようなトレンドの変化に対応するため、報道機関などのニュースコンテンツ生産者の悩みも深まっている。しかし、主導権は資本と技術力の両方を備えた情報技術(IT)企業が持っている。ニュース消費手段が、Web(PC)からモバイル機器(スマートフォン、タブレット)に移行しながら、IT企業が記事をモバイルに最適化して包装する技術の開発に積極的に乗り出している。

18日、グーグルは検索エンジンを強化して報道機関のニュースを迅速に表示する「アクセラレイティッド・モバイル・ページ(AMP)」と呼ばれるプロジェクト説明会を開いた。AMPは既存のニュースサービスとは異なり、グーグルの検索バー、モバイルメッセンジャーなど、さまざまなプラットフォームでページを移動せずに、すぐにそのニュースを1秒で表示してくれる。数秒間のバッファ時間がまったく消えて、まばらだったイメージの表示も一気に行われる。簡単に言えばAMPプロジェクトは、検索速度を速くして、検索の品質を最適化して、ユーザーがニュースを読むのに不便がないように助ける。トラフィックも報道機関のホームページに直接つながり、広告も報道機関が表示するものをそのままサービスするので、報道機関には損がないというのが、グーグル側の主張だ。

従来はフェイスブックなどのSNSで、ユーザーが自分のSNSフィードに流れてきたニュースのリンクを開いて記事を読むという消極的な方法が主流だった。しかし、グーグルはAMP方式を導入して、検索エンジンにユーザーが読みたいニュースのキーワードを入力して情報を取得する積極的な方法へとニュース消費が変わるだろうという展望を提示する。

グーグルのような動きは、大手SNSであるフェイスブックを牽制するための手段だという分析も出ている。フェイスブックは「インリンク」システムを介してインスタント・アーティクルというサービスで報道機関の記事を提供すると明らかにしている。ニュースコンテンツを介してフェイスブックへと、より多くのユーザートラフィックを集めようとする意図が明らかだった。検索エンジンで評判を築いたグーグル、無限の接続ににより様々な分野で影響力を行使するフェイスブックの両方が、それぞれ競争力のある方法でニュースコンテンツの消費を自社の生態系の中で取り込もうとする意図だ。

グーグルがSNSであるフェイスブックをニュースコンテンツ関連候補として意識したという点は、AMPプロジェクトではっきりと明らかになった。グーグルは、既成の新聞・雑誌社の「敵」とされていたピンタレストやツイッターなどのSNSと連携して「よりよいニュース検索エンジン」を作ったと自負した。

ピンタレストは記事の中の写真がスマートフォンで迅速に表示される方法など、画像検索と関連する様々なフィードバックをグーグルに伝えた。モバイルSNS時代を牽引したツイッターもモバイルニュースの消費と関連したユーザー行動をグーグルと共有したことが分かった。

IT業界の関係者は「グーグル、フェイスブックなどのグローバルIT企業のモバイル提携により、現在よりも改善されたニュースの消費サービスが開始する場合、ネイバーやダウムのような韓国内のインターネットサービスプロバイダに危機が訪れる可能性もある」と予想した。この関係者は「問題は、このような競争と議論の出発点は、ニュースの生産者(報道機関)ではなく、その周辺で行われているという点」とし「報道機関がこのような切迫さを認識しなければならない」と指摘した。
  • 毎日経済 イ・ギョンジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-02-21 11:56:48




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