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[SNSの世界] 私が広告であることを知らせるな


  • [SNSの世界] 私が広告であることを知らせるな
最近、ソーシャルネットワークサービス(SNS)の広告のトレンドは、「広告ではないような」広告だ。専門フォトグラファーが撮ったような高品質の写真や、短い動画でユーザーを引き寄せる。イメージベースで写真や動画を共有する「インスタグラム」は、この分野の市場をリードするSNSだ。インスタグラム(Instagram)は「Instant」と「Telegram」の合成語だ。写真とビデオを介して迅速かつきれい、さらに面白い方法で世界中の人々と日常生活を共有するサービスだ。 2010年にサービスを開始し、2011年にアップルが「今年のアプリケーション(アプリ)」に選定したのに続き、翌年にはフェイスブックが買収した。

インスタグラムの特徴は、モバイルをベースにしながら、正方形の形に写真を投稿するという点だ。いくつかの迂回方法を使ってパソコンからも写真をアップロードすることができるが、基本的にインスタグラムはモバイルベースだ。スマートデバイスを介してのみの写真を共有することができる。

また、今は、縦の長さを自在に伸ばすことができるよう変更されたが、正方形という限られた枠の中で日常を切り取らなくてはいけない。様々な色味とエフェクトを与えるフィルターが提供されるため、簡単に写真をきれいに撮ることができる。誰でも有名芸能人のように、専門家のようにインスタグラムを介して美しく、クリエイティブな方法で日常生活を他人と共有する。

インスタグラムは、利用者が「美しく創造的な」イメージを望むという点に着目して広告にこれを適用した。去る9月から韓国でモバイル広告を披露し始めた彼らは「自然さ」を選んだ。利用者のニュースフィードの中に自然に溶け込む、きれいで創造的な写真や動画を組み入れ始めた。フォローしているひとのイメージとイメージの間に広告が入る方式だ。最初はLG生活健康をはじめ、4つの企業だけがインスタグラムに広告を載せたが、最近では、その数字が急速に増えている。

去る5日、ソウルJWマリオット(Marriott)東大門スクエアで開かれた「インスタグラム・イン・コリア」でチョ・ヨンボムフェイスブックコリア支社長は、「知人より興味に基づいて接続された集団型SNSとしてインスタグラムは、世界的に4億人が訪れるSNSに成長し、国内でも急速に利用者が増えている」とし、「興味基盤であるだけに目的がはっきりした広告が可能だ」と述べた。フェイスブックコリアがTNSに依頼して分析した調査によると、韓国のインスタグラムユーザーのうち、ユーザーをフォローしている人における実際の友人の割合は55.2%だったが、自分がフォローしている人のうち、実際の友人の割合は47.8%に過ぎなかった。フェイスブックが実名で本人と周囲の知人をベースに関係を結んでいくソーシャルサービスであるのなら、インスタグラムはユーザー本人の興味に集中するサービスなわけだ。

特に、他のソーシャルメディアに比べて「トレンディ」「高品質」「インスピレーションを与える」コンテンツに、より敏感に反応する。トレンディで視覚的な刺激に敏感な人々が自分自身に集中する空間であるだけに、企業が感性と創造的な広告を介して消費者にもっと近づくことができる余地が大きいという意味だ。そのため、韓国で初めてインスタグラムモバイルで広告を実施したLG生活健康の「スム」のブランド広告はどれもが「作品のような写真」だ。

利用者の反応も最初は「インスタグラムにも広告が入るのか」「どうして私のニュースフィードに浸入するのか」など否定的だった。しかし、安定した高いクオリティと直接的な商品プロモーションよりブランドならではの独特な価値観を提供し、インスピレーションを与える写真を公開すると「上手に作られている」「スムのブランドイメージが良くなった」という良い反応が否定を上回った。

インスタグラムのようにソーシャルメディア上では、広告のようではない、このような自然な方法で広告を出すことがトレンドだ。ソーシャルキュレーションサービスであるpikicastやvingleなどは、コンテンツキュレーションを通して特定の商品や映画などのコンテンツを利用者に宣伝する。まるで広告であることがばれないようにだ。
  • 毎日経済 チョ・ヒヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-11-06 15:41:22




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