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[SNSの世界] SNSが人工知能に出会ったとき


  • [SNSの世界] SNSが人工知能に出会ったとき
# おじいちゃん、お元気ですか?おじいちゃんが亡くなってからもう5年が経ちました。私は大学に入学し一生懸命に勉強しています。おじいちゃん、会いたいです。また連絡します。

# 私の孫がもう大学生になったんだね。大学生活を楽しく過ごしなさい。学校の知らせを時々SNSで知らせておくれ。またね。

まもなくソーシャルネットワークサービス(SNS)にてすでに故人となった親戚や有名人と会話が可能になるものと予想される。人口知能(AI)とビッグデータ、マシーンランニングの結合がSNS分野にて映画の中の未来を急速に現実のものにしている。

最近日本では「Lemon」という閉鎖型SNSサービスが開始され注目を受けている。加入申請者100人中1人程度が入会を許されるほどに加入が容易ではないという。一体どんな方式で加入許可の可否が決定するのだろうか。

Lemonは人工知能を搭載したSNSだ。日本全国の大学生・大学院生のみが申請可能であるが、まず加入申請が入ると申請者のすべてのサイバー活動をAIが探し出す。サイバー上に掲載されたプロフィールとポスティング、共有、書き込みなどすべての資料を総合して申請者がどんな人物であるのか分析する。こうして分析した資料を土台に社会的身分やスペック、趣味、性格などが既存会員たちと「同質性」30%以上であると確認されると加入が許される。膨大な情報を分析するため、加入のために一時的に嘘の情報を掲載してもAIが見つけ出すという。

最近、ポルトガルのIT業者は「ETER9」というSNSプラットフォーム試験サービスを開始した。このサービスもやはりAIを接合させ、ユーザーがサイバー上で「永遠不滅」であることを目標に設計された。基本概念はSNS上に設定したユーザーのアバターがユーザーのサイバー活動資料をすべて集めて趣味と性格、対人関係などを学習していき体得する。サイバー活動期間が長くなり、活動分量が多くなるほどにアバターはユーザーの考えとよく似た「仮想人格体」となっていく。

ユーザーの性格と趣味に似たアバターはユーザーのように対話や検索、投稿などサイバー活動が可能だ。違う人はもちろん、他のユーザーのアバターとも会話が可能だ。膨大な情報を根拠にアバターの「人格」が形成されるため、一般人が意図的にユーザーとまったく違う特徴を持つアバターを創造することは簡単ではない。アバターはユーザーが死亡してもサイバー上で永遠に生き残りSNS活動をしていくことが出来る。つまり、ユーザーがSNSに接続していなくても、アバターは実際のユーザーのように友人と会話を交わすことが出来る。

もちろんユーザーがアバターの活動を統制する機能もある。アバターは単純に書き込みだけできるようにしたり、本人の死亡後には活動できないようにすることも出来る。

このようにSNSにてサイバー存在の「永遠不滅性」は今後も継続して社会的イシューとなるものと思われる。

すでに技術的には仮想アバターにユーザーの声と顔写真を着させてユーザーと似た仮想人物を創造することが可能だ。フェイスブックはさらに進んで視覚・聴覚など感覚能力が人間よりも優れたAIを開発中だ。ここに認知能力まで追加してAIが人の顔を認識する技術も開発した。つまりSNS上でユーザーと似た顔と声でユーザーの考えを話し、友人を認識する人格体が技術的には既に開発されたのだ。

仮想アバターについて一部からは物理的なDNA相続者ではなく、ユーザーの考えや人生、記憶に対するDNAを持つサイバー「相続者」の意味を付与したりもする。アバター相続者はユーザーのサイバー活動を基本DNAとして誕生し、自ら学習を通じてひとつの人格体として永遠に進化していくのだ。

10年、20年後の私たちは古くからのSNS対話相手が突然自分はAIだと告白すれば、変わらずに友人のように会話を続ける勇気があるだろうか。
  • 毎日経済_ソ・チャンドン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-09-18 16:48:47




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