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海洋水産部、中国業者とセウォル号引き揚げ契約に「速度出す」…争点は


韓国の海洋水産部は、中国国営企業の上海サルベージコンソーシアム(Shanghai Salvage-led consortium)と8月初めのセウォル号引き揚げの契約を目標に交渉に速度を出している。

海洋水産部と調達庁は15日、上海サルベージコンソーシアムを最優先交渉対象者として発表した。上海サルベージは、中国交通運輸部傘下の会社で、先月、中国の長江(揚子江)で沈没した船の引き揚げ作業に参加するなど、約1900件の船舶の救助活動に参加した。

双方の交渉は契約パートと技術パートに分けて、24日現在までに、それぞれ4回と2回行われた。

契約パートの最大の争点は、代金の支払い方法と事故時の責任限度の部分だ。上海サルベージは全体事業費として851億ウォンを提示した。双方は手順を区分して、作業が終われば費用を支給する方式を議論している。

セウォル号引き揚げの設計から残存油の除去、船内浮力材の設置、船体の下に鉄材ビームを設置、クレーンに接続、水中を移動、フローティングドックに乗せる、木浦新港に移動して、陸上に上げる過程をいくつの段階に分割するか調整している。韓国政府は、支払いの段階を最大限に減らす一方、メーカーは安定的収益確保のため、段階数を増やしてほしいという立場だ。またダイバーの負傷、天災などの各種事件・事故発生時、上海サルベージがどこまで責任をとるのか具体的な基準を設定している。海洋水産部関係者は「双方が肯定的で友好的な雰囲気の中で交渉を続けている」とし、「上海サルベージ側にセウォル号引き揚げを必ず成功させるという覚悟が伺える」と述べた。

技術パート交渉は、上海サルベージが提示した「浮力材と鉄材ビーム+クレーン+フローティングドック」方式が安定的で実現可能であることを検証するために集中している。

当初、海洋水産部傘下の技術検討TFは①セウォル号の右側に93個の穴を開け、内部構造物にワイヤーを接続、②クレーン2台で3メートル持ち上げ、③東巨次(トンゴチャ)島側の水深30メートル地点まで2.3キロ移動、④フローティングドックの上にのせてクレーンを撤退した後、水の上に浮揚させる方式を提示した。

一方、上海サルベージ側は①セウォル号の船内に浮力材を投入して少し持ち上げる、②船体の下に3.5メートル間隔で50以上の引き揚げ用鉄材ビームを設置、③引き揚げ用ビームをクレーン1台に接続して水深23メートルまで引上げ、2キロを移動、④フローティングドックにのせて木浦新港まで120キロを移動して陸に上げる方式を提案した。

セウォル号の船内に浮力材を入れる方法は、事故初期から多くの人が提案していたが、技術検討TFは「浮力は中心制御が難しく船が転覆する可能性がある」と述べている。

海洋水産部は上海サルベージ側にどのような浮力材を使用するのか、安定した制御が可能なのかなど、詳細な計画を要求する一方、引き揚げ用鉄製ビームの品質確保策と各種機器の需給案などを検討している。

今回の交渉のために海洋水産部のセウォル号引き揚げ推進課はもちろん、法律・会計・保険・調達の専門家と造船・船舶・潜水専門家とイギリスの海洋救難コンサルティング会社TMCが参加している。
  • 毎経ドットコム デジタルニュース局 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-07-24 11:23:00




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