トップ > コラム > FOCUS > パンテック、大企業の狭間で崩れやすい財務構造がネックに

パンテック、大企業の狭間で崩れやすい財務構造がネックに

1世代のベンチャー企業→携帯電話世界7位→24年にして存廃の危機 

  • パンテック、大企業の狭間で崩れやすい財務構造がネックに
  • < パンテックの沿革 >

パンテックは2000年代、スライド型のなめらかなデザインが強調された「SKY(スカイ)」ブランドで旋風的な人気を集めた。2006年末にSKテレテックの買収による財務構造の悪化で1次ワークアウトに入ったが、2011年末まで18期連続で営業利益の黒字を記録しながら成功的に市場に復帰した。

2012年9月、パンテックは「VEGA(ベガ)」と呼ばれる新しいブランドとともに俳優イ・ビョンホンが登場する「断言できるが」広告シリーズで関心を集めた。売上高の頂点だった2011年1月の出荷量は100万台に達した。豊富な特許技術をもとに、「VEGA IRON(ベガ・アイアン)」を「サムスンのGalaxy S4を狙ったモデル」と直接明らかにして話題になった。パンテックは、去る5年以上の間に研究開発(R&D)に1兆ウォン以上を投資した。しかし、イ・ビョンホンが断言した「世界で最も完璧な物質」は、アップルとサムスン電子のグローバル寡占体制で耐えきることができなかった。韓国内でもサムスン、LGの市場支配力に補助金規制強化まで重なり、売上げが減少した。

断言するが、当時の携帯電話メーカーの競争力は技術力や品質ではなく、ブランド力と補助金に左右される成熟期の市場に入っていた。サムスン電子やLG電子のようなグループ系列会社と競争するには、パンテックの財務構造が根本的に脆弱だった。買収・合併(M&A)を通じた正常化がキャリアと債権団などの利害関係者の損失を最小限に抑えることができる代案だった。

不足した資金の相当分はSKテレコムやKTのようなキャリアに支払う販売奨励金だった。パンテックの倒産で移動通信事業者の損失は、火を見るより明らかだった。債権団はキャリアが受け取る債権の出資転換を要求したが、キャリアはキャリアがパンテックの物量を購入することを前提に債権の満期を延長してあげることに留まった。しかし、キャリアの約束は守られなかった。大企業の補助金の威力のせいだ。崖から転がり落ちるように売り上げが落ち、2013年の月平均出荷量は40万台に急落した。

創業主は2013年9月に会社を離れた。

パンテックの債権銀行の産業銀行企業構造調整1部のキム・ギルドンチーム長は、「携帯電話業界のような最先端業種の場合、激変する市場状況に備えて財務構造改善と事業多角化が必須だ」とし、「売り上げがいいときに製品を多様化して財務的に力を蓄えてこそ、外部変数に耐えることができるという教訓を想起しなければならない」と強調した。キムチーム長は、「パンテックが新しい所有者を見つけ、パンテック工場が稼動すれば継続企業価値が清算価値を上回るだろう」とし「法定管理後、保有在庫に対する通信社の購買が再開されるなど、希望が芽生えている」と伝えた。
  • 毎日経済_ジョンソクオ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-07 04:01:02




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア