解説 | ハングル:고무신 ハングル発音:ゴムシン 意味:彼氏(恋人)を軍隊に送った女性が自らを称する言葉 解説:海軍ゴム靴は人魚、空軍ゴム靴は織姫と呼ばれたりもする。 1950~60年代に韓国人たちが履いていた代表的な靴がゴム靴だった。選挙のときにはマッコリとともに有権者の心を奪おうとする賄賂とされたこともあった。 当時、義務服務期間が36ヶ月と現在よりもずっと長く、休暇も少なかった。農村では20代中盤ともなれば結婚することが一般的であり、軍には既婚者も数多くいた。 性に対しては現在よりもずっと厳格なものさしが適用されていた。 夫もおらず寂しい夜を送る女性の部屋を覗く男、好色に負けて男を引き込む女… そんなときに義母の声が聞こえればテッドル(住居前にある脱いだ靴を置く石)の上に置いたゴム靴の向きを変える暇もなく急いで履いて逃げるのに忙しかっただろう(*)。そこから出た言葉が「ゴム靴を反対に履いた」だ。 (*)韓国では靴を脱げばつま先を室内に向けて靴を置く。 男性が軍に行く間に別の男と情を交わした妻、「除隊してくるまで待っている」と固い約束を破って他の男のもとに行った女性。 ゴム靴をちゃんと履いた女性はただ一人の男性だけに情を与える女性だ。恋人が軍から除隊する日を指折り数えて待つ女性だ。 |