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韓、町の大衆浴場が消えていく…コロナで客足止まり


  • 韓、町の大衆浴場が消えていく…コロナで客足止まり

  • 2日、ソウル市冠岳区のサウナ店の入口に、営業終了を知らせる案内文が付いている。 [キム・ホヨン記者]



町内の人々の最も「親密な」出会いの場所だった大衆浴場とサウナが2年間のコロナ19事態を経て、存廃の危機に追い込まれている。 「距離の確保」が美徳でありエチケットになって、大衆浴場を訪れる人々の足が途切れたからだ。

2日の明け方に訪れたソウル市大峙洞のAサウナは、従業員が一人だけカウンターを守っていた。 1987年に開業した後は近隣のアパート住民の常連浴場になり、ここから一日を始める客が多かったが、今はボイラーの回る音だけが空っぽの浴室の中に響き渡るだけだった。このサウナは全体の面積だけで630平方メートル(約190坪)に達して維持費はばかにならないが、客がいなくて毎月赤字をこうむっている。ここでセシンサ(洗身師)として働く李某さんは、「お客がいなくて生活費を稼ぐのも難しい」とし、「二人で働いていたが今は私一人で守っており、いつまでできるのかわからない」とした。

コロナ19事態が長期化してこれ以上持ちこたえられず、閉鎖する大衆浴場も続出している。韓国沐浴湯業中央会によると、昨年に廃業したソウル市内の浴場は108ヶ所に達した。コロナ19が爆発する直前だった2019年に廃業した浴場は43ヶ所にとどまったが、2020年には105ヶ所も閉鎖し、昨年も経営難が続いた。

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実際に、ソウル市龍山駅の近くに位置して旅行客がしばらくのあいだまどろむ所として有名だったDサウナは無期限休業に突入した状態だし、中国人観光客が多く訪れて門前市を成したソウル駅近くのSサウナはすでに2020年12月に閉業している。浴場業界の関係者は「冬季の旧正月連休を前後した期間が風呂にはピークシーズン」だとし、「今年の冬の売上げは昨夏の半分にも及ばないほど惨めな水準」だと説明した。

特に銭湯とともにチムジルバンまでを運営していた業者はさらに打撃が深刻だ。チムジルバンは夜の客を主に相手にするが、営業時間が午後10時までに制限されて、事実上は開店休業した状態だ。銭湯の主人ヤン某さん(63)は「これまで訪れていたチムジルバンの客は夕方7時にはみんな家に帰るので、夕方でボイラーを切る」とし、「コロナ19事態以前よりも売上げが70%以上減って、廃業を考えている」とため息をついた。

問題は大衆浴場は廃業をしようにも、容易ではないということだ。浴場は内部施設を他の業種と共有することが難しく、撤去費用が多くかかりすぎて、しかも活用できる内部記材も湿気にさらされて腐食したケースが大半だ。大衆浴場業界の関係者は「廃業した浴場は配管設備を撤去する費用だけでも最低1億ウォン以上がかかり、多ければ数億ウォンに達する」とした。

高額の撤去費のために放置された大衆浴場の煙突は、近隣の住民を崩壊の危険に追いやることもある。過去に煤煙排出のために義務的に設置した煙突が、いまに至っては撤去費だけで3000万ウォンがかかる悩みとなった状況だ。慶南地方の昌原市には老朽煙突が169本も残り、市民の安全を脅かすからと撤去支援に乗り出した。先月28日の昌原市建築景観課によると、昌原市は老朽煙突の撤去費として毎年約1億5千万ウォンを支援する計画だ。

幼い頃に両親の手を握って通っていた風呂屋が「暖かい記憶」として残っているという点に着目し、浴場施設を撤去せずにリサイクルして業種を変更する事例も登場した。清州市のカフェ牧場は32年間「ハクチョン湯」という名称で営業していた大衆浴場をカフェに変えたケースだ。カフェ牧場は浴場施設がそのまま残った異色のコンセプトで注目され、人気カフェとして浮上した。カフェ牧場のパク・ノソク代表は「建築家のキム・スグン氏が設計した建物と内部施設を保存して浴場カフェに変えた」とし、「チムジルバンのようにゆで卵まで提供するので反応が熱く、第2の全盛期を迎えている」と説明した。

一方、コロナ19の余波で大衆浴場産業が淘汰の局面に入ると、韓国沐浴湯業中央会は政府と地方自治団体に対策の準備を促してきた。
  • 毎日経済 | キム・ジョンソク記者
  • 入力 2022-03-02 17:37:36