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ホン・ソヨン、「目の前でジュンス見て400倍オーディション合格実感」


  • ホン・ソヨン、「目の前でジュンス見て400倍オーディション合格実感」
生まれて初めてのオーディションで400対1の競争率を破った。僅か22歳の年齢に、国内トップクラスのミュージカルスターのキム・ジュンス、パク・ウンテが出演する大型創作ミュージカル『ドリアン・グレイ』の女性主人公としてミュージカルにデビューした。ある人は彼女のオーディション映像を見て「来年もっともオファーが難しい、貴重な女優の一人となるだろう」と断言した。すべて新人ホン・ソヨンの話だ。

女性主人公「シヴィル・ヴェイン」役に最終合格し新人にもよらず、異例的なスポットライトを受ける感想を尋ねると「(オーディション合格当時)信じられなかった。本当なのか夢のようだった。母と抱き合って『嘘』と暫く泣いた」と震える声で答えた。

彼女は「大きな期待無く経験と思って挑んだオーディションが私の人生を一瞬にして変えてしまった。僅か数週間前までしても地下鉄に乗って学校に通っていた、いつも取り残された学生だった私が大スターと同じ舞台に立っている」とし「これは奇跡」だと話した。

「思いもよらない結果に家族はもちろん、周辺の多くの人々が心から祝ってくれ一緒に喜んでくれました。私もとても泣きました。多くの方々が私が初オーディションで大きな成果を得たことについて『生まれながらの才能のある人』と誤解していますが、実際はその反対です。私はいつも取り残される学生だったので、他の人々より数倍練習して何とかついていくことができました。両親はそれぞれ『リズム音痴』と『音痴』なので生まれながらには何もありませんでした。(両親は)私が歌をやると言うと、いっそお笑いタレントをしろと話すほどでした(笑)」

しかしこの反転の結果を心から喜ぶよるも前に、彼女には大きな課題が与えられたという。「世界にはやはり無料はないですね。不足している私が公演に迷惑をかけないようにするには、手にするべきものがとても多くありました。合格と同時に厳しい訓練が始まりました。毎日毎日練習とレッスンの連続でした」

彼女はオスカー・ワイルドの小説『ドリアン・グレイの肖像』が原作である本作品にて「ドリアン・グレイ」の初恋相手である女優「シヴィル・ヴェイン」を演じた。同時に彼女の妹でありドリアンに復讐心を持って接近する「シャーロット」に扮する。

1幕では初々しい、しかし悲劇的な死を迎えるシヴィルに、2幕では復讐心を燃やす中性的で一層カリスマのあるシャーロットに、事実上「1人2役」を演技している。彼女は対照的な二つのキャラクターに扮したことについて「純粋で天真爛漫な可愛らしさが特徴のシヴィルと、大人びてボーイッシュなシャーロットは話し方と声、外見すべての面で違って表現せねばならず難しかった」と吐露した。

「キャラクター-台本分析からトーンと発声、行動ひとつひとつまで違って演じねばならず難しい点が一つ二つではありませんでした。練習期間中本当にたくさん怒られました(笑)。厳しい訓練でしたがとても当然な過程であり、先輩俳優の方々とスタッフ、イ・ジナ教授そしてレッスンの先生でなければ一人では決してできないことでした。感謝の気持ちだけです」

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苦労した練習期間を経て遂に上った舞台。彼女は初公演当時を思い浮かべ「頭がこんがらがって笑いも消え、お腹も痛くて…極限の緊張感に脂汗が出ました。どうやって演技したのか思い出せないほどに精神が混迷していました」と打ち明けた。

「常に私は観客であり、学ぶ立場であったのにいつしか反対になっていました。私が公演を見ながら熱狂した記憶を思い出せば、演技は俳優がするけれど観客と一緒に呼吸を合わせていたという、その生々しさが伝わってきたとき!その気持ちが好きだったんだと思います。私もそれをせねばならないのに難しく自信もありませんでした。舞台に立つ回数が増えるごとに幸いにもプレッシャーは減り、ある日には観客と通じる気持ちが来るときもありました。本当にすかっと、言葉で表現できない幸福感です」

彼女のこのような舞台適応記はパートナーであるキム・ジュンスの役割が大きかったという。ホン・ソヨンは「衣装室で初めて(キム・ジュンスと)お会いしたのですが、その時ようやく合格したことを実感したように思います。私の目の前に私の偶像、キム・ジュンスがいるなんて…」と最初の出会いを思い返した。

「とても不思議でスタッフのようにただ立っていた記憶があります(笑)私の目の前でずっと『神の存在』のようだったキム・ジュンスが動いているなんて…どぎまぎしました。正直、とても大先輩でスターなので私のような新人には特別気を使わないと思っていました。けれどとてもたくさん助けてくださり、練習するときにも数百の言葉よりももっと直接的なアクションを見せてくださり、一緒に苦労してくださいました。素晴らしい男性であり魅力的な俳優、そしてとても人間的な方です」

最後の公演まで約2週ほど残った状況。紆余曲折の末にデビュー作との別れが近づいている心境を尋ねると「開幕したときにはとてもつらくて早く終わればと思っていましたが、いざ終わる時が近づいてみるととても寂しく、ようやくもっとうまくやりたいという欲が生じます」と笑った。

「この作品の荷物にならなければいい」という考えでがむしゃらに駆け抜けてきたが、今では自分が小さな役に立てていればという欲が生じます。平凡だった私が、こうして大きな舞台で多くの観客と出会っているということが今も夢のようです。最終公演のとき、この複雑な感情により涙をぼろぼろ流すのではないでしょうか?(笑)」

最後に、今後の目標を尋ねた。華やかなデビューとは違い素朴だが、ぐっとくる答えが返ってきた。彼女は「ただ歌だけを歌うことができれば」幸せだろうと言う。

「小劇場でたった一人の観客でも存在すれば、私が歌だけを歌うことができれば幸せだろうなという気持ちで、多くの方々の憂慮の中でもこの道を選びました。有名になりたくてではなく、幸福になりたいから…本当に大きな幸運でこの場に立っていますが、私がしっかりできる役割であればどんな公演、どんな役割でも欲を出さずに熱心に演じたいです。まだ不足したおとが多いですが、今までそうであったように、諦めずにずっと努力する思いです。いつか私だけのカラーを持つ、どんな配役を受けても消化できる、そんな女優になるまでです」
  • スタートゥデイ ハン・ヒョンジョン記者 / 写真=ユ・ヨンソク記者
  • 入力 2016-10-16 11:03:11




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