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「青春を担保に奴隷契約を結ぶ」若きスター志望生の苦しみ

練習生契約書②/② 

「これは練習生契約ではありません。青春を担保に奴隷になれということですか?」

ある練習生の母親は最近、MBNスターと会った席で鬱憤を吐き出した。可愛らしく元気だった娘が練習生契約書という足かせに捕らわれ、ついには夢まで諦めたと胸を押さえつけた。また、この所属事務所にやられた被害者が娘だけではなく数人いるとも囁いた。

取材陣が2週間確認した練習生被害事例だけでも4~5件を超えた。大部分はずさんな契約書に足首を捕まれて解除も出来ないまま、無駄な月日を過ごしたと悔しい心情を吐露することもあった。契約書をしっかり見ずにサインした対価に悪徳企画会社に青春を差し出さねばならない状況だった。

最近出会った練習生のAさんも悔しい心情を打ち明けた。昨年契約金なしである新生企画会社と練習生契約を締結したが、その後体系的なトレーニングはおろか人格冒涜、レッスン費の水増しなど耐え難いことが起こり、精神的苦痛を受けた。さらには企画会社代表という人物はマネージメント専門家ではなく、単なるフィットネストレーナーであり専門性に対する疑いさえも沸いた。

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「契約締結後、一ヶ月目に解除を要求すると『分かった』とおとなしく答えました。だから私は解除されたものだと思って別の企画会社と再び契約を結びました。アルバムが1、2枚出たかな?突然前の所属事務所が二重契約を持ち出して法的に告訴すると脅迫したんです。」

今ようやく20代となったAさんは自分の選択が人生において、このように大きな障害になるとは考えもしなかった。契約内容をしっかりとチェックしたとはいえ状況がこのようになり、自身の足首を掴む条項がとても多かった。

「レッスンはしっかり進行されませんでした。さらに解除要求以降に所属事務所が清算書を持ってきましたが、私が受けてもいないレッスンの数か月分の費用も一緒に請求されていました。それだけでなく、レッスン費を少しずつ水増しし、会社への月謝まで一緒に出せと圧迫しました。違約金ですか?それは言わないでください。契約書内に投資金の3倍を出して、ここに損害賠償まで請求して1億5000万ウォンを最初に要求してきました。私の両親が訪ねて行って『それは出せない』と話すと『7000万ウォンに減らしてやる。5000万ウォンまでは考えてやる』と粘ったそうです。」

レッスンがしっかり進行されていなかったが、契約書内の「甲(所属事務所)の義務」がとてもあいまいに記載されており、しっかりとした合意さえも出来なかった。標準契約書にレッスン、トレーニング、アティテュード教育など多様な事項が書かれていることとは違い、「Aの芸能活動のためにマネージメントとして義務を忠実に履行する」という条項だけが記載され、所属事務所がサポートをこれといって行わなかったとしても、下手に話すことができなかったというのがAさんの主張だった。

所属事務所関係者の練習生セクハラに対する疑惑も浮かび上がった。

「こんな練習生がいました。所属事務所関係者がその子の膝に頭を置いて横になることが好きでした。スポーツマッサージをしてやると身体の一部を触ったりもし、自分の腹をマッサージしてくれと強制的に手を引っ張ったりもしました。」

取材陣が受け取ったセクハラ事例もあった。ある企画会社の役員は俳優志望生であったBさんを個別に呼んで「スカートをあげてみろ」、「脚線美を見せてくれ」という風な要求をしてきて性的羞恥心を感じたという。

現在Aさんは前所属事務所と法的訴訟を進行している。最近、裁判を受けて結果を待っている最中であり、生計を助けるためにアルバイトをせねばならないと取材の席を立った。その場を去る前に彼女が残した一言が印象的だった。

「他の練習生たちも所属事務所と契約をするときには必ずしっかりとプランのある会社なのか確認せねばなりません。また、インターネットに標準契約書様式が多くあるので必ず熟知すること。私ですか?裁判からまずは終わらせないと。すべてが整理できたら、もう一度オーディションを受けるべきか悩んでみないといけないと思います。」
  • MBNスター イ・ダウォン記者/デザイン=イ・ジュヨン | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-02 13:40:00




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