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相次ぐワールドスターの公演中止、その対価を受けるのは誰か?

◆ City Life 第462号…STAR TAP ①/⑤ 

  • 相次ぐワールドスターの公演中止、その対価を受けるのは誰か?
昨年11月23日世宗文化会館大劇場には約2000人の観客が詰め掛けていた。パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴと共に世界3大テノールと呼ばれるホセ・カレーラスの公演を見るためだった。この日の公演の入場料はVIP席がなんと44万ウォン、R席が33万ウォンに達する程に高額ではあったが観客たちは『夢の公演』のために惜しみなく入場料を支払った。しかし、公演開始時刻30分が過ぎた後、主催側はホセ・カレーラスが急性ウィルス喉頭炎が深刻なため公演を中止すると明かし、彼を待っていた観客たちは空しく引き返さねばならなかった。

まだある。来る1月23日と24日にソウル・オリンピック公園オリンピックホールにて開かれる予定だったポップスターのシンディ・ローパーの来韓公演も突然中止された。デビューアルバム発売30周年を迎えてワールドツアーを進行しているシンディ・ローパーは韓国にて映画『サニー』の挿入曲と歌手WAXが歌う『オッパ』で広く知られている。特に昨年12月、彼女が直接作詞作曲に参加したミュージカルでトニー賞6冠王、2014年グラミー賞ベストミュージカルアルバム賞を受賞した『キンキーブーツ』が国内に招待されて彼女の来韓公演が注目されると展望されていた。しかし、1989年以降26年ぶりの来韓公演が突然中止となり、彼女の公演を待っていた数多くの音楽ファンたちは茫然自失の状況。公演企画会社側は公演中止の理由を単純に『企画会社の都合』とだけ明かし、販売されたチケットについては全額返金する予定だ。

この他にも昨年5月28日、ソウル蚕室総合運動場主競技場にて開かれる予定だったポール・マッカートニーの来韓公演もアーティストの健康上の問題によって中止され、11月7日に予定されていたセリーヌ・ディオンの来韓公演もやはり彼女の夫である歌手レネ・アンジェリルのガン再発により『ミュージシャンの個人的な事情』によって中止されている。

ホセ・カレーラスとポール・マッカートニーの公演の場合、当事者の健康上の問題によって中止され観客たちもやはり「どうしようもない状況」であると認識しているが、シンディ・ローパーの場合はチケット販売不振などを公演中止の原因と見る公演界の一部の判断があるだけに企画会社側の責任が重大だという声が大きい。それにもよらず、入場料を返金すれば全てが解決するという風な姿勢は問題が多いという指摘だ。

こうして観客の期待を十分に膨らませていたワールドスターたちの公演が中止されることは公演を誘致した企画会社や公演の主体である海外スター、両者どちらにも責任が大きいと関係者は口を揃える。企画会社は徹底した市場調査と企画、資金力、広報、営業などを前提に公演を進行せねばならず、海外スターの場合も韓国音楽市場に対するはっきりとした判断と決定を通じて公演を行わねばならない。「まずは公演から誘致してみよう」という企画会社と「観客が集まらなければ中止したらそれまで」という海外スターたちの認識も変えなければならない問題と指摘される。

これは最近数ヶ月の間に音楽ファンたちの胸を高鳴らせていた海外スターたちの来韓公演が続けて中止されるという事態が続いた。これはすべて緻密な準備もなく推進された結果であり、それによる被害はそのまま観客に及んでいる。多くの観客の期待と夢を一瞬にして吹き飛ばす、このような事態が再発しないように公演業界全体の自省が必要な状況だ。
  • Citylife第462号(15.01.20日付)
  • 入力 2015-01-14 16:19:21




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