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第11集アルバム発売でカムバックした歌手イ・スンファン

1820時間・4億ウォンかけ、韓国とアメリカを行き来して録音/「音の一つ一つに情熱を注ぐのがミュージシャンの基本ですよね」 

  • 第11集アルバム発売でカムバックした歌手イ・スンファン
今年でデビュー25周年を迎えるイ・スンファン(48)のような中堅歌手も、新しいアルバム出す前はストレスが激しいようだ。彼は11作めのアルバム・タイトルを、タイトル曲名と同じ「fall to fly」とした。文字通り「飛翔のための墜落」。最近、ソウル・新沙洞のとあるカフェで会ったイ・スンファンは、記者団に「アルバム大ヒット」への決然とした意志を見せた。

「1990年代以降、(人気が)止まることなく徐々に下がってきていると思いました。このアルバムはヒットしないと、年齢は50なのに...(ミュージシャンとして)これから何をできるだろうか、懐かしがられるミュージシャンになっていく点が、個人的に不幸だという考えに、今回は何か手を打たなければと悲壮な覚悟でした。(アルバムタイトルのように)いま墜落を止めて、飛び続けなければならないと、自分自身に向けたメッセージでもあるんですよ」。

食えないミュージシャンも数多い状況。韓国の大衆音楽界である程度定着したと評価されるイ・スンファンが語るこのような心配が、満たされた者の声に聞こえたのも事実だ。イ・スンファンは所属事務所の引き止めにも、金の問題をはじめ、現実的な話から切り出した。

「(2006年に発売した)第9集以来、録音費も稼ぎ出せない。4年前に10作めを出したけれど、音源をオンラインに公開してから3日めにチャートから消えてしまった。こんな話をすると、時代の潮流に追いつけないという声だけを聞くことになるだろうけど、いつからか韓国の音楽が‘所蔵'ではなく‘保存'に、いまや‘消費'や‘消耗'に変わっているのが残念です」。

そこで今回の第11集はどの時よりも念を入れた。今回のアルバムのレコーディングは韓国と米国を行き来して3年間、まる1820時間、合計3億8000万ウォンの大金を投入した。世界最高水準であるLAのヘンソンスタジオとナッシュビルのオーシャンウェイスタジオで、エイブラハム・ラボリエル Jrをはじめとする世界的な演奏者たちが加わった。他の者なら通常、1回や2回で終わるアルバムのマスタリングを6回繰り返した。

歌手イ・ソウン、キム・エリム、女優イ・ボヨン、詩人であり国会議員のト・ジョンファンなども作詞・フューチャリングなどで参加した。合計10曲の収録曲のうちで、ミュージックビデオが5本に達する。イ・スンファンのすべての人脈と力が総動員されたわけだ。

「ミュージシャンとして音の一つ一つに情熱を注ぐのは基本だと思います。演奏や楽器の配置にも気を使ったけれど、最も重点をおいたのは私のボーカルでした。昨年8月から今まで毎週5~6日、朝8時から夜8時まで歌だけ歌いました。私の人生でこのように懸命に生きたことがなかったほど...録音が終わって、私に残ったのはこのアルバム一枚と中華料理店のクーポン121枚、チキンのクーポン50枚だけですね(笑)」。

イ・スンファンはいつも新しさを追求するアーティストだ。だから「子供みたいな中年」という声を聞くこともある。

「ファンはいまや私を‘公演の神(シン)'ではなく‘公演の50才(スィン)'と呼び、まいあさ鏡を見るたびに、鏡の中に自分の父(の面影)が見えます。とは言え、私はいつも現役であり、いつも若いと思いますよ。創意性や推進力なら20代の後輩たちには絶対負けない自信がありますよ。昔の音楽に足踏みせず、新しいことをいつもきちんと作り上げるアーティストになるでしょう」。
  • 毎日経済_イ・ギチャン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-27 17:02:34




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